萌魔導士アキバトロン(25)・一章終

「もう朝か……?」
身体を揺すられて志朗が起きると、そこは夢の中だった。無数の白人形に囲まれている。
「あんたはそこで見とき」
ロンがチャイナドレスを着て、あの廊下に立っている。
「まかしときいな」
そう言って素手のまま白人形に単身突っ込み、鮮やかな蹴りで片端からなぎ倒す。功夫だ。燕青拳か。柔軟な肢体を優雅な歩法で運用する。スマートで長い足が蹴るたび高く上がった。
「身体が軽いわあ。マッサージの甲斐あったな」
息も切らさず楽しそうに語る。白人形が次々壁や床に吸収されて消えていき、最後の一体を倒すと、あの黒人形が来た。
「あんなもん小ボスや小ボス」
突進した彼女はもの凄いで蹴りを繰り出す。身体が何回も舞って一方的に叩き込む。そして最後に廻し蹴りを叩き込むと、あの巨体が宙を舞った。床に叩きつけられると染みとなって吸い込まれていく。
「やった!!」
しかし、いきなり視界の外から平手打ちを食らう。
「な、なぜ??」
あの仮眠室で再び目覚めた。朝日が差し込む。制服のままだ。隣にはロンが体操着で抱きつくように寝ている。そして、目の前には眼を潤ませた萌が仁王立ち。
「もう、バカ! バカ! バカメロン! ボクは……」
彼は現実世界の方でピンチを迎えた。


   (二章へ続く)

涼宮ハルヒの使徒

ポストエヴァとしての涼宮ハルヒ


放送13話「涼宮ハルヒの憂鬱V」を見る。要するにハルヒ使徒が暴れる話。そこら辺の対応は上を参照。本編、ほとんど原作通りだと思うけど、ここで最初の方のハルヒのアスカ的独白を、前回と比べると大変興味深い。日本全体からみたら野球場もちっぽけな存在だ、ということには幼い頃に既に気付いていて、あのライブはもっと小さな体育館でやってるんだから、じゃあそんなことで充足するのは下らないんじゃないかというと、もう少し複雑な心境だと思う。


たぶん次回で、そんなスケールがデカけりゃいいってもんじゃないとかそんな感じで、キョンハルヒをこの世界に繋ぎとめると思うんだけど、それを受けてあのライブ(どんな世界でもついていくみたいな歌詞も含めて)があるわけだから、やっぱりどっかで分かってるんじゃないかと思う。シャッフル構成で構成13話の前に12話が来てしまって、ベタな成長を錯覚してしまうという話を前回したんだけど、その上でさらに今回の放送13話の野球場の話があって、何重にも効いて来るという。シャッフル構成は最初の内は意味不明だったけど、ここにきてかなりの威力を発揮している。


ちなみに古泉の「人間原理」云々のところは退屈な語りだけど、一応前回のハルヒで観測者=視聴者が成長を錯覚して読み込むことに対応してて、メタフィクション的と言えないこともない。もう少し言うと、前回のライブアライブで、ハルヒが感極まった表情で一瞬こちらを見る場面があって、まるでブレイクしたハルヒと視聴者が直接ライブしているような感覚がある。もちろん実際にはあれはドラムの娘に対しての視線だろうから、これも視聴者が重ね合わせて読み込んでいるだけなんだけど、そういうのも含めて上手いと思う。あのライブでもうハルヒがオタクの箱庭から出てしまったという感想があって、そういう意味ではエヴァの「おめでとう」に対して、「ありがとう」だとも言える。しかし、最後に来て破綻するのではなく、むしろ環を閉じてジグソーパズルが完成する構成(これも前言ったけど)は、極めて面白い。

はてダ大手の基準

発端

煩悩是道場 - いつの間にかオレが「はてダ大手」になっている件について

一日1000pv行くかいかないかでは「大手」とは言わない。と思います。


では大手どころはどれ位アクセスを稼ぐのか、好奇心から調べてみました。

計算方法

カウンターの数値/「ユーザー登録から本日までに日記をつけた日数」=更新一日あたりアクセス数


例:sirouto2
288800 / 149 = 1938.2


カウンターはユニークとPVで違うし、端数とかは適当に丸めてますから誤差はあります。また数日おきに更新する方が惰性のアクセスがあって有利とか色々条件の差がありますが、面倒くさいのでそこら辺は適当に。あくまで「通算平均・アクセス/更新日」です。では、私が普段見ているところで多そうなところを調べてみましょう。

大手候補

id:kanose
3604500 / 493 = 7311.3


id:Su-37
3805600 / 639 = 5955.6


id:kazenotori
511300 / 124 = 4123.3


id:natu3kan
397900 / 125 = 3183.2


いつもの有名ブロガーが見当たりませんが、カウンタが累計百万超えていても、一日当たりの数値は意外とそれほどでもない例が多いためです。結局ここでも、はてな超新星kanose氏が予想通りの強さを見せます。しかし…

運営関係


id:hatenadiary
3562800 / 737 = 4834.1


id:jkondo
1250700 / 427 = 2929.0

付加価値


id:seijotcp
1506300 / 773 =1948.6


成城トランスカレッジ! ―人文系NEWS & COLUMN― - 150万ヒット記念に平均来客数を晒してみる

企業や政府機関などからアクセスしている人が結構いる。

東大からのアクセスが多いらしいです。ユリイカにも載ったそうです。


id:REV
1075000 / 746 = 1441.0(ダイアリーのみ)
1603700 / 746 = 2149.7(はてな関連全体)


モノーキー:2006年2月15日

REV氏がはてブの申し子の件について〜
ダイアリーがマイナーな良記事を大手に送る中継ニュースサイトになってるのは興味深い。

ここで言う大手はカトゆー・かーずでしょう。つまり紹介されると確率変動モード。

最強候補

id:fromdusktildawn
286600 / 36 = 7961.1(ユニーク)
436400 / 36 = 12122.2(PV)


ものすごい勢い。アクセスの秘訣は、分裂勘違いにあり?
…しかし劇場型ブログが勢いで強いのは必然かもしれない。
(コメント欄に補足あり)

純粋な雑記

萌え速が非効率的だったので、萌理DBの新着ブクマ板も置きます。なぜ非効率かというと、萌え速は1getの日付順に並ぶので、10個「moesoku」タグでブクマしても、実際には半分位しか反映しないからです。といって1getできるニュースは人気がないですし。


それで、昨日のブクマを消す方式に変えたんですが、消すのが面倒なんで5個消し5個ブクの計10個で変わらないようにしました。その分ニュース数が減るので、一般のブクマも陳列しました。ちなみにブクマする数と順序を考えないと、萌え速と完全にかぶってひどいことになります。


サイドバーの閲覧数はカウンタの解析に残らないものなので、どれ位の人が見てるのか気になっています。こういうときこそ貰ったポイントでアンケートを取ろうかとも考えたのですが、なんかネタ投票を見てるとあんまり信用できない気もしてきたので保留です。


あとイラ速と連載は今日で一応の区切りになります。週一ペース位にして七月からの来期も続けようと思っています。日替わりニュースをやろうと思っていて、ネタニュースの速報だけじゃなくて、週一位ではてなの情報とかあともう少しは実用的な情報が入るニュースが欲しくて、それなら自分でやろうと。


あとできればVNI化も。ブログはいつも文体が同じで(せいぜい常体と敬体くらいの違い)飽きるので、キャラを導入することで表現が豊富になればいいなと。あと長くブログをやっていると、どうしても中の人が前面に出てくるので、それを防ぐためでもあります。


ところでつい休みにはこうしてダラダラ書きがちですが、ブログ全体が情緒的で散漫になってしまうので、来期から運営の話とか純粋な雑記は、はてなグループで書きたいですね。何か雑務がえらいたくさんあって、そういう作業が六月中に終わりそうにないですが…。

ひぐらしとプロ

某はてダで*1またしてもひぐらしがプロとして通用云々という話題が出てますが、そんなの気にしなくていいと思いますけど。なぜか。だってもともとプロじゃないんだから。むしろプロが制約でできないことをやればいいんじゃないですか。まあオリンピックのアマチュア精神が形骸化しているように、コミケでも実際エロパロばっかりですけど。あとこういう話題のときは、よくコメント欄や掲示板とかで「俺はプロだがこの作品はプロとしては通用しない〜」というふうに「自分は正体を明かさず批判から逃れられるけど、説教だけはきっちりさせてもらいますよ」という嫌らしい人が湧いて出てきますね。自分のブログならいいんですけど。


ただし、プロかどうかとミステリかどうかとそれが読者に伝えられているかは別の問題です。


ちょっと関係ないけど、12話のハルヒライブ前で、指揮をしてる教師の、いかにも合唱大会系の表情が一瞬映りますね。「こんなライブにまじになっちゃってどうするの」とたけしの挑戦状的にコケにすることもできますけど、文化祭なんていつもこんなもんだと分かりきっているんだけど、あえて張り切るんだよみたいな心情って、ある程度の年齢にならないと理解できないところがあって、でもさらにそういう考えを押し付けもしないところが上品だと思う。そこら辺が中二病的では全くなくて、サムデイの電気屋にしても、最初のみくる伝説だけだったらネタだったけど、そういう奥行きがあるから全体として成立してると思う。

*1:米欄に野次馬を紹介してしまうと迷惑なのでリンクは貼りませんが

ジャンプと幕張

男爵ディーノ_木多康昭トークライブ_まとめ

こち亀は『当時は!』すごく面白かった!」

(…)昔好きだったジャンプではなくなっていた。

ジャンプがオタク化してる。

『とりあえずカイジとか読んでくれねえかな』


ここら辺はよく頷けるんですけど、でも『幕張』自体がジャンプ凋落のメルクマークだったんじゃないかと思う。むかし幕張が出た頃、友人と幕張について語っている中で「そろそろジャンプも〜」みたいな話をしていて、なぜ幕張がいけないかというと、(悪い意味で)読者の視線と同じになってしまっていて、少年誌であるジャンプが禁欲していた、中学生的な自己言及をはじめたからです*1。つまり木多はジャンプオタク的な視点で描いてしまっていて、少なくともその立場からは遊戯王を批判なんてできないと思うけど。単に別種のオタクというだけだから。画太郎とかが言うなら分かるけど。まあトークは勢いですから、そんな冷静に突っ込んでも仕方ないんですけど。ただ、幕張のネタは基本的に「こいつイケてない」という中学生的な人を小馬鹿にして笑おうという発想に基づいていて、しかもその「人」というのが読者の現実での身近な対象でありえて、その暴力性が少年誌空間になじまないと思う。もともと笑いは暴力的だと思うけど、こち亀にしても珍遊記にしてもマサルジャガーにしても王ロバにしてもボーボボにしても、そういうジャンプの他のギャグマンガとは少し異質でしょう。

*1:つの丸もパロディをやったし、こち亀フリーザが出たりしたけど、メインの持ちネタではない

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