同人誌制作日記(9)

経過報告

書くのが遅れていますが、相方の松平さんや協力してくださる西野さんと、深夜近くまで打ち合わせして、いろいろ決まっています。まず、1ページ1200字程度で組もうという話になりました。とすると単純計算で12万字弱、一人あたりは6万字弱、400字詰め原稿用紙150枚くらいを、見本誌提出に間に合うように書かなければいけない。

最初はレイアウト先に出そうと考えていたのですが、それも西野さんに頼る形になりましたし、何かと後手後手に回っています。いろいろな形ですでに10人くらいの方と連絡しておりまして、メールのやり取りだけでもかなり時間を消費します。そのため、メールの返信が遅れたりと、何かとご迷惑をお掛けしております。

編集作業が意外と時間を取られるのは想定していたものの、見積もりがぜんぜん甘かったということと、編集力不足に泣かされております。今までの仕事で編集さんが面倒を見てくれた部分を、全部自分たちでやらなければならないわけですが、これはいい経験になりそうです。もし勝ち抜いて講談社の太田様が単著の担当編集者になって頂けたら、さらに勉強になるので期待がふくらみます。

さて、そうこうして自分の原稿に手が回らないので、一番手間の掛かるレビューを削ることになりそうです。同人誌としていくら出来が良くても、単著に関係ないと落ちそうなので、単発の作品評が不利そうだという判断もあります。締切までもう二ヶ月ないので、奇をてらわず、私が今まで書いてきたことの総決算をします。

1万字の要約で書く内容は、『動物化するポストモダン』批判で、これは真っ正面から切り込む形です。ネットで書いてきたので、「もう飽きた」と一刀で切り捨てられる恐れもありますが、五年以上もやってきたことなので、これを書かなかったら後悔します。悔いが残らないように、全力で挑みたいと思います。

同人誌制作日記(8)・新協力者紹介

DTP・デザイン・レイアウト

松平・天野組はDTP関連が弱かったのが課題だったのですが、(松平様の紹介で)メーリングリスト「作家たちの夢束」の管理人、西野績葉(せきよう)様がご協力してくださることになりました。「作家たちの夢束」は、作家志望者が交流・協力するためのグループで、文学フリマにも同人誌を出しておられます。

同人誌制作日記(7)・制作メンバー発表

概要

ちょうど月初めで節目ですので、同人誌制作メンバーを発表いたします。

協力者

灰原とう(ライトノベル作家

イメイザーの美術 (ガガガ文庫)

イメイザーの美術 (ガガガ文庫)

イメイザーの美術  2 泥の子どもたち (ガガガ文庫)

イメイザーの美術 2 泥の子どもたち (ガガガ文庫)

ガガガ文庫から本を出されておられますので、ライトノベル制作の現場にインタビューさせて頂きます。また、ショートショートライトノベルを原稿を書いて頂く予定です。

榎本秋(文芸評論家)

ライトノベル・データブック 「作家&シリーズ/少年系」

ライトノベル・データブック 「作家&シリーズ/少年系」

はやわかり!!ライトノベル・ファンタジー

はやわかり!!ライトノベル・ファンタジー

文芸評論のほか、歴史がご専門です。ライトノベルに関してインタビューさせて頂き、概論・ガイドの原稿も書いて頂き、他の記事に関してもアドバイスを頂きます。

SAA(漫画家・イラストレータ

メイドカフェぶろっさむ (バーズコミックス)

メイドカフェぶろっさむ (バーズコミックス)

いま、このブログのタイトルバナーの絵をお借りしています。上記の単行本のほか、イラストなどたくさんお仕事をされています。表紙のカラーイラストと、本文のイラストを担当して頂く予定です。

制作者

松平耕一(ブロガー)

同人誌を共同制作して、共にゼロアカにエントリしてくださる方です。日本近現代文学がご専門です。

96ページの半分の執筆・編集を担当します。主に文学論のほか、ブログにも掲載しておられるように、インタビュー記事や自費出版に関しての文章をお書きになる予定です。

つまり、松平様が文学、私がライトノベル、という分担です。すでにお会いして一回打ち合わせしているのですが、ウェブ上の文体とはまた違う印象を受けました。ほかのゼロアカ参加者とも、お知り合いのようです。

「天野様とは私は専門が違い、異色の組み合わせであり、また、自分ははるかに若輩ものだとわが身を恥ずかしく思います。私のようなものを抜擢していただいた天野様に感謝いたします。そしてしかし、この企画は、新しい時代を切り開くような一視角を提供できるようなものに、必ずやなしうるとも考えております。精一杯頑張りますので、ぜひ楽しみに同人誌完成をお待ちくださいませ」(松平様から頂いたコメント)

天野年朗(ブロガー・ライター)

m9(エムキュー) (晋遊舎ムック)

m9(エムキュー) (晋遊舎ムック)

Akiba days―秋葉原120%活用ガイド (JIVEムック 3)

Akiba days―秋葉原120%活用ガイド (JIVEムック 3)

単著ではないですが、フリーライターとして関わったお仕事を改めて紹介します。特に『AkibaDays』はいま書店に並んでおります。ご協力してくださる方々に感謝するとともに、良い本を作ります。そして、時間は掛かっても、完売させます。ぜひお買い求めくださるよう、読者のみなさまにお願いします。

追記

ご指摘を頂いて、一部プロフィールなどを変更しました。

同人誌制作日記・企画編6

雑記

更新が制作日記ばかりになってしまいますが、七月末に方向性を決めた以降は報告だけになります。

内容

「特集・ライトノベル」ということで、レビューもラノベに絞ることにしました。もう一人の共同制作者にも特集なりがあることを絶対忘れてはいけなくて、二つ以上テーマがあると散漫な印象になりそうです。その上で、文字創作つながりの、ケータイ小説とかノベルゲームへ関連を伸ばしていきます。

「アキバおでん缶レビュー」とかやりたいけど、それはこのブログでやれば構わないわけです。会場のハコの大きさからいって、合否は実売数より審査の点数で決まりそうなので、微妙なところを狙いつつも、極端なウケ狙いには走れません。

文フリの来場者層が二十代なので、ラノベを書くための入門書などのブックガイドとか、そういう方向に伸びていくことも考えられます。調べ物をするための実用サイトのまとめは、どうするか考え中です。たぶんゼロアカの性格上、共同制作者が硬い記事になると思うので、審査で減点されない範囲で、読みやすく分かりやすい記事を書きたいと思います。

構成

やりたいことはいろいろあります。たとえば……、表紙と裏表紙の両方から読める構成とか。表紙・裏表紙に近いほど、各共同制作者の個性が出ていて、中心に近づくほど互いの内容が接近してきて、ど真ん中のページで見開きの対談!

でもDTP力が貧弱だと、実際は思っているほど格好良くならなそうだし、素直に二人交互に並べていくとか、気にしないで内容で分けるのが無難でしょう。まえがきとあとがきを二人がそれぞれ書くのは共著でありがちなので、それくらいならいいかも。

それから、三段で組むか、二段で改行を多用するか、どっちかだと考えています。「ライト・レビュー」だからラノベのように、改行が多く速読に耐えるようにしたい。字数は1000字、レイアウトによっては800字くらいをイメージしています。ライティングの立場では調べたことを捨てたくないですが、デザインは引き算なので情が移るとまずいでしょう。

A5でも詰めれば1200字はふつうに入ると思いますが、特に1万字要約でそれをやってしまうと、いかにも課題で仕方ないから片付ける感が漂ってしまいそうな予感です。むしろ要約がテーマになります。また、1万字がベタッと連続すると読みにくいので、小見出しを入れたいところです。

在庫

在庫が余ったらどうするか、というのは最初に考えることです。そもそも、売れる同人はエロパロマンガ同人であって、健全創作文字同人は三重苦*1です。もちろん、良い本を作るため努力しますが、でもそう簡単に売れるほど市場は甘くないでしょう。

文フリでは50部も売れたら良い方で、500部刷るのは「正直、無謀」ですが、要項で決まっているから変えられません。そのつどもっと薄い新刊を用意しつつ、イベントで少しずつ在庫をさばいていくつもりです。最大500部(分けると一人250部)、全部はけるのに一年、二年……とかかるでしょう。だから、ネタとか軽い気持ちでは決してできないのです。

とらやメロンなど同人ショップで扱ってもらえたら通販ができてよいのですが、批評同人は厳しいかもしれません。Amazonで売ることも場合によってはありえます。が、その場合はISBNがないと扱ってもらえません。今回はちょっとそこまで手が回らなさそうです。

*1:ひぐらし」はあるが、あまりにも特殊な例

同人誌制作日記・企画編4

ページ構成

  • 共同制作者が分担するページ
    • 目次・奥付(2P)
    • 編集後記(2P)
    • 対談(2P)

目次・奥付は絶対必要。編集後記・制作者どうしの対談は絶対ではないがないと寂しいし、寄稿者が多い場合はプロフィールにあてる。ということで、96ページから6ページ引いた、90ページを二等分して、45ページが一人の分量。さらにそこから要項で決められた1万字の要約が入るから、10ページ(もっと詰め込めなくもないが、A5では読みにくくなる)は引くところ。すると実質的に自由になるのは、一人35ページ。

要約が浮かないように注意しつつ、また文フリの客層に留意しつつ、この35ページを構成しなければなりません。共同制作者はまだ未定なので、とりあえず私の分は7月中にもう方向性を決めてしまうつもりです。限られた項数をどう配分するか、考えどころです。

  • 特集(インタビュー)(8P)
  • レビュー(12P)
  • 批評文(8P)
  • その他企画(7P)
特集(インタビュー)

さらに細かく見ていきます。まず特集は、ライトノベル作家の方にインタビューを行います。このページを使っていろいろやりたいこともあるのですが、これは相手の方の都合がありますので、詳細の決定はもう少し先になります。

レビュー
  • マンガ
  • アニメ
  • ラノベ
  • ゲーム
  • その他
  • (各10本ずつ)

50本のレビューを、雑誌の中心的な記事にします。全体のテーマ(「萌え」とか)を決めた上で、たとえば「メイドが出てくるマンガ10本」という風にテーマを決めます。最後の「その他」は、たとえばメイド喫茶のレビューを、マンガ・ラノベのレビューと同列に並べるのが狙いです。

しかしそれなら、マンガやラノベなど一つのジャンルで50本やった方が網羅的になるのでは、とも思っていて迷います。来場者層がどのジャンルにどれくらいコミットしているのか、というマーケティングの問題もあります。それによって、本数や項数も増減するでしょう。

それで、1ページに4〜5本載せる計算だから、1本あたりの字数は200字とかその程度になります。題名や書影なども考慮すると、さらに少なく、100字台になります。短いほど字数調整が厳しいので、だから先にレイアウトを出したいと考えたわけです。50本も書くわけですから、レイアウトの後出しは怖い。

批評文
  • 『思想地図』『ロスジェネ』『m9』など思想誌の新創刊ラッシュについて
  • オタク・クリエイター関係の話(トーク・イベントの内容を交えつつ)
  • アニメ・ゲームとデジタル環境の話(次世代ゲーム機や地デジなど)
  • ひぐらし・東方など同人の話(規制関連などもここに含めるかも)
  • 秋葉原から考える」
  • (各1〜2P)

ラノベにイラストがあるように、イラストつきレビューを試みたい。あと、ゲーム攻略本みたいな図解が入った感じでやりたいところです。たぶんパロディみたいに見えてしまうので、審査の採点がどうかというのはあります。

その他企画
  • コスプレイヤーのピンナップ
  • 実写を取り込んだアキバの取材マンガ
  • ネット・ブログなどが題材の四コママンガ
  • ノベルゲームの制作方法などやや実用的な記事
  • ネットと連動して宣伝も兼ねた企画
  • その他
  • (各1〜2P)

実現可能なら、コスプレイヤーの写真を一枚入れたいところです。表紙はイラストなので、巻頭にメイドか巫女のコスで一枚欲しいですね。規定で本文だと白黒になってしまうのがやや残念です。またマンガなどがちょっと入っていると雑誌っぽくなるのでやりたいのですが、一方で印象が強いのであまりにショボイものは考え物です。

全体の傾向

ブログをやっているのでネットのネタならいくらでもありますが、あえて禁欲することも必要かもしれません。流行のケータイ小説はどこかで押さえておきたいところです。ノベルゲームの制作方法とか、デジタル化する環境に対応した記事も欲しいです。あれもこれも欲しくなりますが、全体のテーマを見失わないように常に考えています。

レイアウト

いま雑誌などを見て、デザイン・レイアウトの参考にしています。ゼロアカが批評企画とはいえ、同人誌は来場者に売らないといけないので、普通の雑誌・ムックに近いものにしようと考えています。まあDTPの技術が追いつかないでしょうが、イラスト・カット・写真を多用して、ビジュアルな誌面にしたいと思います。

とうぜんカメラマンさんが撮った方がいい写真になりますが、ゼイタクは言えず何でも自分でやらないといけないので、私が三脚ぶっ立ててアキバの風景写真とか撮りますよ。課題でもフォトエッセイがあったし……。

疑問

  • 文フリの抽選漏れ
    • 実はこの時点で落ちて不戦敗になる確率が高い(約1/3)……。ゼロアカ側の対応は?
  • ゼロアカ側の定員
    • 抽選・先着順・書類審査などで、やはりここでも落ちる可能性がある。ゼロアカ側の対応は?
  • 「96P」は表紙周りを含むのか
    • 「表紙4Cカラー・本文1C96ページ」とあるから本文が96Pのような印象
  • 二次創作など権利関係
    • 参加者が責任を負い一切関知しないという形なのか
  • 当日はスペースで他の本など売ってよいのか
    • そんな余裕があるかどうか分からないが

ここに書いても仕様がないんですが、一回問い合わせてみた「『東浩紀ゼロアカ道場』に関するお問い合わせ」の返答がまだなので、忘れないように書いておきます。

あとがき

こうして制作過程を公開してしまうのは、かりにどこかの組が全く同じ構成をとったとしても、オタク系・アキバ系・萌え系の記事制作に関してはアドバンテージがあるだろうと考えているからです。

しかし、審査の減点は常に気になります。どんな工夫をしても、「批評本として出す意味が〜」と減点できるので、難しいところです。先に審査員の批評本のイメージが固まっている場合、何をやってもムダになります。でもそもそも道場破りなのだから、優等生的な大人しい本を作って、それで売れたり点をもらって勝ち抜く、という事態があまり想像できないんですね。

同人誌制作日記・企画編5

進展

前のエントリを上げた直後に、ライトノベル評論家の方から、ご協力お申し出のメールを拝見しました。これで単著を出されている漫画家・作家・評論家が揃ったことになり、個人制作の同人誌としてはかなり強力な面子です。

せっかくライトノベルの作家と評論家の方がいらっしゃるので、企画にある50本レビューもラノベに絞った方がよいのではないか、という風に考えが揺らいできました。

オタク系の分野は薄く広く押さえているので、マンガやアニメを入れたいという気持ちもあるのですが、ゼロアカと文フリの性格から、ラノベが有利そうな気もします。

ここは考えどころで、「特集・ライトノベル」とすると、他の批評文なども影響を受けます。たとえば、「ひぐらし」をノベルゲーム版とライトノベル版で比較する、という切り口が考えられます。

落としどころとしては……アニメ化・ゲーム化・コミック化されたラノベを主に取り上げれば、幅広さの点では特に問題ないように思われます。もちろん、無難だという印象もあるでしょうから、エロゲライターからラノベ作家へ転向した方々を取り上げるなど、何か話題の広がりだとか深まりが出てくるテーマが欲しいところです。

ただ、協力者が現れるたびに編集方針が変わるのはおかしいので、七月末に方向性を決めたら以後はぶれないようにします。

追記

いろいろ考えましたが、散漫になるのは困りますね。ターゲットを明確にする方がいいかな、という考えになってきています。

だからいまは、レビューはライトノベル一本に絞って、50本は半分の25本に減らして、項数は10Pに減らして、字数を300字くらいに増やし、見開きで左右三段ずつ、という構成を想定しています。

ほかのマンガなどのジャンルはどうするかというと、レビューではなくテーマを設けて総論にしようと思います。共同制作は今回特別ですから、雑誌よりムックにやや近い方が良さそうな気がします。

あとタイトルですが、「0 a.k.a. ∞(ゼロアカ無限)」だと凝りすぎ。だいたい文フリの来場者は全員ゼロアカを知っていないだろうから、「ライト・レビュー」「Light Review」の方が、ライトノベルのレビューでライトレビュー、という分かりやすさがあります。

……と、一人でうだうだ考えてますが、共同制作者が決まったら、二人で編集会議したいですね。内容が分離するのは困るので、たとえ確認事項ばかりでも構わないので話し合います。

同人誌制作日記・企画編3

進展

現在、何人かの方が、いろいろな形で協力を申し出てくださいまして、まことに感謝するしだいです。

この前のトークイベントでも、はてなダイアラーの方が何人か来てくださっていて思ったことがあります。重み付けの問題です。どうしても大勢に笑われないように保守的になっていく傾向があるのですが、ネットで叩くのはすごく簡単なので、大勢に笑われようとも協力してくれる少数の方に応えよう、という気持ちが生まれました。

ずっとネットのコミュニケーションが不毛な気がしていて、「Web2.0とか何とかいっても、2ちゃんで・はてブで・mixiで・その他至るところで、悪口・陰口ばかりではないのか?」「本当に実力がある奴はブログなんか書かないのでは?」と考えていた頃もありました。でも、大したお礼もできないのに、協力してくれる人を前にしたら、考えが変わりました。

ブログやっていてよかった!

企画

同人誌即売会で同人誌を売るだけでなく、「新しい時代を担う批評家をデビューさせる」企画に参加する予定ですから、単著を出すことの意義・意思と関連が見出せないと審査の点数が入らない、という重大な問題があります。

そこで、全体として何が言いたいのか、というコンセプトを固めるのが、表面には現れなくても重要だと捉えています。たとえば、アキバは面白い題材なのですが、単発のネタに走らないで、「秋葉原から考える」という軸に沿って、何かやろうと考えています。

コンセプトの一つに、「ライト・レビュー」があります。簡単に言うと、「ライト・ノベル」がノベルにイラストがついているように、レビューにもイラストをつけよう、という考えです。ただ、イラストの部分は二次創作の形になるので権利関係がどうか、という問題もあります。

また、ゲームの攻略本みたいに、思想上の人物・用語を分かりやすくまとめる、といったことも考えています。もちろん、用語集のようなものは昔からあるし、「マンガでわかる○○」が必ずしも分かりやすくなっていない、という点は踏まえなければいけないでしょう。

……なんというか、現代思想にいくと「売れるのか」、サブカルにいくと「出す意味あるのか」、折衷すると「中途半端」、いずれにしろ何か言われそうな予感もしますが、それは他の参加者も同じだから、ここは開き直っていきます。

今回の同人誌は、まず一回のイベントで完売するほど甘くないですが、かりに完売したとしても、その作業量からいくと、ライターの仕事に比べてはるかに割が合いません。それに、共同作業者や協力者の方がいろいろ手伝ってくださいます。

だから、今回の制作・出場は、絶対ネタとかではない!

編集

ファウスト』はラノベの文章に合うフォント――文章とイラストとの相性と同じように――を作家ごとに探していて、そういうビジュアル面での工夫が何か欲しいです。

文字同人の組み方の単調さは、絵同人の背景の白さと並んで、同人っぽさの特徴になっていて、どうにかしたいのですが、やはりDTPが弱いので、最悪ワードで組むだけ組んだレイアウト、という感じになってしまうかもしれない。

……ライティングでテキストファイルをやり取りしているあいだはまだデータという感じなのですが、ゲラがPDFとかで送られてくると、とつぜん商業っぽいオーラがまとわりついてきて、ここに秘密があると思う。

でも逆に、ビジュアルな紙面構成にこだわらなくても、実は構わないのかもしれません。よく紙にこだわっているサークルがありますが、見る方はあまり気にしていなかったりします。ネットでもアクセスの多さとデザインはあまり関係ないですね。

ただ、読みやすさは必要不可欠だと思うので、字の大きさや行間とタイトル・リード・キャッチだけは、最低限こだわりたいところです。