同人誌制作日記・企画編3

進展

現在、何人かの方が、いろいろな形で協力を申し出てくださいまして、まことに感謝するしだいです。

この前のトークイベントでも、はてなダイアラーの方が何人か来てくださっていて思ったことがあります。重み付けの問題です。どうしても大勢に笑われないように保守的になっていく傾向があるのですが、ネットで叩くのはすごく簡単なので、大勢に笑われようとも協力してくれる少数の方に応えよう、という気持ちが生まれました。

ずっとネットのコミュニケーションが不毛な気がしていて、「Web2.0とか何とかいっても、2ちゃんで・はてブで・mixiで・その他至るところで、悪口・陰口ばかりではないのか?」「本当に実力がある奴はブログなんか書かないのでは?」と考えていた頃もありました。でも、大したお礼もできないのに、協力してくれる人を前にしたら、考えが変わりました。

ブログやっていてよかった!

企画

同人誌即売会で同人誌を売るだけでなく、「新しい時代を担う批評家をデビューさせる」企画に参加する予定ですから、単著を出すことの意義・意思と関連が見出せないと審査の点数が入らない、という重大な問題があります。

そこで、全体として何が言いたいのか、というコンセプトを固めるのが、表面には現れなくても重要だと捉えています。たとえば、アキバは面白い題材なのですが、単発のネタに走らないで、「秋葉原から考える」という軸に沿って、何かやろうと考えています。

コンセプトの一つに、「ライト・レビュー」があります。簡単に言うと、「ライト・ノベル」がノベルにイラストがついているように、レビューにもイラストをつけよう、という考えです。ただ、イラストの部分は二次創作の形になるので権利関係がどうか、という問題もあります。

また、ゲームの攻略本みたいに、思想上の人物・用語を分かりやすくまとめる、といったことも考えています。もちろん、用語集のようなものは昔からあるし、「マンガでわかる○○」が必ずしも分かりやすくなっていない、という点は踏まえなければいけないでしょう。

……なんというか、現代思想にいくと「売れるのか」、サブカルにいくと「出す意味あるのか」、折衷すると「中途半端」、いずれにしろ何か言われそうな予感もしますが、それは他の参加者も同じだから、ここは開き直っていきます。

今回の同人誌は、まず一回のイベントで完売するほど甘くないですが、かりに完売したとしても、その作業量からいくと、ライターの仕事に比べてはるかに割が合いません。それに、共同作業者や協力者の方がいろいろ手伝ってくださいます。

だから、今回の制作・出場は、絶対ネタとかではない!

編集

ファウスト』はラノベの文章に合うフォント――文章とイラストとの相性と同じように――を作家ごとに探していて、そういうビジュアル面での工夫が何か欲しいです。

文字同人の組み方の単調さは、絵同人の背景の白さと並んで、同人っぽさの特徴になっていて、どうにかしたいのですが、やはりDTPが弱いので、最悪ワードで組むだけ組んだレイアウト、という感じになってしまうかもしれない。

……ライティングでテキストファイルをやり取りしているあいだはまだデータという感じなのですが、ゲラがPDFとかで送られてくると、とつぜん商業っぽいオーラがまとわりついてきて、ここに秘密があると思う。

でも逆に、ビジュアルな紙面構成にこだわらなくても、実は構わないのかもしれません。よく紙にこだわっているサークルがありますが、見る方はあまり気にしていなかったりします。ネットでもアクセスの多さとデザインはあまり関係ないですね。

ただ、読みやすさは必要不可欠だと思うので、字の大きさや行間とタイトル・リード・キャッチだけは、最低限こだわりたいところです。