アニメ感想・「CLANNAD AFTER STORY」1話「夏の終わりのサヨナラ」

CLANNAD AFTER STORY 2009年カレンダー

あらすじ

2学期が始まった。
朋也たち3年生はそろそろ進路を決めなければいけない時期だが、 朋也は自分の将来が見えないまま、
相変わらず渚の家に居候していた。 そんな中、秋生が隣街の商店街チームと野球の試合をすると言い出す。

原作は、Key『CLANNAD』(PCゲーム)。

CLANNAD』は家族

「『CLANNAD』は人生」は言い過ぎでも、『CLANNAD』は家族を描いており、家族を通じて人生を考えるような、美少女ゲームというのは貴重だ。Keyのゲームは、文学における純文学のように、美少女ゲームにおける純美少女ゲームではないかと思う。

「AFTER STORY」ということで、番外編とか外伝特有の、ややまったりした印象はある。初回も草野球をやるというだけの話で、一歩間違えれば非常に単調になりそうな話だ。しかし、そこは京アニの凝った演出で退屈させない。

全員が一つのチームに揃うので、野球のモチーフは人物紹介に向く。チームは(疑似)家族でもあるだろう。メンバーを揃えていく過程から含めて、家族・仲間・地元といったほどよい連帯感が描かれている。タイトルの「サヨナラ」も、ホームランと、夏の終わりと、「AFTER」であることなどを示して、こうつけるものだろう。

野球もの以外のアニメで野球をやると、たいてい細部は端折られてしまうものだ。しかし今作品では、ボールが送電線をかすめたり、各人物による打撃の強弱を描くなど、キャラ立ちをさせつつ、リアリティも見せている。萌えどころはブルマ。最後に幻想の光景へつなげるのが上手い構成。

映像も、音楽も、OPも良い。背景はCGも使っているようだが、さほど違和感もなく、叙情的な効果を上げている。夏の季節感――それもやや振り返ったノスタルジックな――を感じる。派手な作品ではないが、やはり良作になりそう。

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