アニメ感想・「とらドラ!」1話「虎と竜」

プレパレード

あらすじ

始業式。鋭い目つきで生徒たちから恐れられている主人公・高須竜児は、親友の北村、片想いの相手・実乃梨、そして“手乗りタイガー”と呼ばれるヒロイン・逢坂大河と同じクラスになった。とある出来事によって、竜児は実乃梨、大河は北村に、恋愛感情を抱くことを互いに知り、さらに竜児は、大河への協力を約束してしまう。

原作は、『とらドラ!竹宮ゆゆこ/ヤス・電撃文庫

ツンデレの系譜

着物・履物の脱ぎ方で性格が分かる、カビ→影になる建物・カゼ→汚れた部屋、といった状況説明は簡潔だがぬかりない。冒頭の桜が最後に穴(二人の心理的欠落)を埋め、しかも後の恋愛関係の転移の兆候になる、といった細部の使い方も――『護くんに女神の祝福を!』の初回でも桜は出てきたし、『true tears』の象徴的細部は丁寧に作られていたが――良い感じだ。

視聴者は、基本的に「釘宮理恵ツンデレ」の図式を思い浮かべるだろう。「うるさいうるさい」→シャナ、「犬」→「ルイズ」のデジャヴ。要するに「1.5次創作」とでもいうか、キャラクターの補完資産が豊かなのである。少なくとも第1回の大河は、(ルイズ・ナギに比べて)お嬢様属性がやや弱められ、代わりにドジ・チビ・凶暴さが増したツンデレ・キャラクターといった感じだ。

ツンデレを魅力的にする描き方として、ヒステリー的な理不尽な言動をさせる、というのがある。その魅力は、メチャクチャになった教室のロッカーからコロコロ転がり出てくる辺り*1が、最高潮に達していたと思う。動き回るのもアニメならでは。

結論としては、テンポのよい物語の展開と、定番のキャラクターと、丁寧な作り込みによって、良作になりそうな感じがした。

関連作品

とらドラ!1 (電撃文庫)

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とらドラ!〈8〉 (電撃文庫)

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とらドラ!(1) (電撃コミックス)とらドラ ! VS (バーサス) 禁書目録 2008年 11月号 [雑誌]とらドラ!逢坂大河 (1/8スケールPVC製塗装済み完成品)

*1:木刀を振り回して白刃取りしたりするのもよいが、高橋留美子の前例が大量にストックされている