アニメ感想・「とらドラ!」1話「虎と竜」
あらすじ
始業式。鋭い目つきで生徒たちから恐れられている主人公・高須竜児は、親友の北村、片想いの相手・実乃梨、そして“手乗りタイガー”と呼ばれるヒロイン・逢坂大河と同じクラスになった。とある出来事によって、竜児は実乃梨、大河は北村に、恋愛感情を抱くことを互いに知り、さらに竜児は、大河への協力を約束してしまう。
ツンデレの系譜
着物・履物の脱ぎ方で性格が分かる、カビ→影になる建物・カゼ→汚れた部屋、といった状況説明は簡潔だがぬかりない。冒頭の桜が最後に穴(二人の心理的欠落)を埋め、しかも後の恋愛関係の転移の兆候になる、といった細部の使い方も――『護くんに女神の祝福を!』の初回でも桜は出てきたし、『true tears』の象徴的細部は丁寧に作られていたが――良い感じだ。
視聴者は、基本的に「釘宮理恵=ツンデレ」の図式を思い浮かべるだろう。「うるさいうるさい」→シャナ、「犬」→「ルイズ」のデジャヴ。要するに「1.5次創作」とでもいうか、キャラクターの補完資産が豊かなのである。少なくとも第1回の大河は、(ルイズ・ナギに比べて)お嬢様属性がやや弱められ、代わりにドジ・チビ・凶暴さが増したツンデレ・キャラクターといった感じだ。
ツンデレを魅力的にする描き方として、ヒステリー的な理不尽な言動をさせる、というのがある。その魅力は、メチャクチャになった教室のロッカーからコロコロ転がり出てくる辺り*1が、最高潮に達していたと思う。動き回るのもアニメならでは。
結論としては、テンポのよい物語の展開と、定番のキャラクターと、丁寧な作り込みによって、良作になりそうな感じがした。
関連作品
- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2006/03/09
- メディア: 文庫
- 購入: 21人 クリック: 426回
- この商品を含むブログ (521件) を見る
- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2008/08/10
- メディア: 文庫
- 購入: 9人 クリック: 83回
- この商品を含むブログ (198件) を見る