アニメ「H2O」第一話感想(VNI)

夏のはじまり。僕は光を失った。光が死んだ、透明な世界。それが、僕の夏のはじまりだった。

物語のあらすじ

（以下、「第一刻　琢磨」の内容に触れます）

原因不明の病によって目が不自由な少年、弘瀬琢磨。療養のため田舎に転校してきた彼は、個性的な少女たちに出会う。幼少期に母親と死別した彼は、見えない孤独を抱えながらも、新しい生活に溶け込もうとするが、そこには余所者が知らない秘密があるのだった……。

人物

プロデューサS「今日は『H2O』の感想を話し合ってもらう。まず、人物の印象はどうかな…？」

理子「女の子だと小日向さんの印象が半分くらい。特に後半…」

萌「次回もそーだけど、はやみんは、メインヒロイン三人の中でも、とくにスポットライトが当たってんね。当たり方があれだけど…」

理子「たくさん見てるわけじゃないんだけど、あたしが見たアニメのなかでは、主人公の男の子が心配で目を離せないのが、すごく新鮮におもえた」

萌「そぉそぉ！」

S「盲目の設定は「ONE」であるね。身体の欠損と精神の純粋さを結びつけるのは、鍵の泣きゲっぽい」

萌「美少年大好きっ娘のボクとしては。弘瀬君いいなあ。いいなあ弘瀬君」

理子「ラブラブね」

萌「ボクがついていてあげたい…。ついていて、たまに、弘瀬君の耳にそっと息を吹きかけたい」

理子「きゃああー」

萌「田舎は空気が新鮮で美味しいけれど、美少年の周囲はもっと美味しそー。サラサラの髪から漂う甘い香りを胸一杯吸い込みたいなぁ」

理子「どんだけー」

S「…美少年というと、はまじは？」

萌「かわいいんだけどね。おにゃのこと見分けられない「おとこの娘」より、そこはかとなく「少年臭」がする方がボク的には好き」

S「エロゲのショタって、BL系と違って、『美少女のバリエーションとしての美少年』のような位置付けだからな。司会進行的には、美少女の話をメインにしたかったんだけど…。」

S「…えーと、作画との関連で言うと、はやみのちょいネガな表情が良い。323系の絵は人気だけど甘めの表情がメインで、ツンデレには向いてないなと思ってた。でもこれは、絵柄がマッチしてる」

設定

S「次は設定なんだけど…」

萌「景色がキレイだったんだけど、『ひぐらし』とか、田舎の閉鎖空間みたいなのをモチーフにするのは、何か流れがあんのかねぇ」

S「エロゲだと『果て青』もそうだし、美少女ゲーム、特にノベルゲームは、地方の土着的な空気を好むところがある。攻略キャラは限定されてるので、小規模な共同体が舞台設定として都合良いのかな」

理子「エロゲームはよく知らないけど、少女漫画はハデな設定が、なんとなく好きだとおもう。パパが映画監督でママが有名女優で友達はモデルです、みたいな。あ、でも、ふつうの家庭環境でスタートして、はなやかな世界に飛びこむのもおおい」

萌「エロゲーの両親は海外にいる法則」

理子「あと、主人公の声が入らないというのに違和感があるわ」

S「エロゲの主人公はBLと異なり、『パートナーとしての男は不可欠だけど、一方、プレイヤーとヒロインの間に入って邪魔』という、ヤローのジレンマがあって、それでよく、髪が長くて眼が隠れてたり、透明な存在になる」

萌「でもでも、ノベルゲームは一人称の視界だけど、アニメでそれだけの画面で通すのはとってもキツイ。だから主人公も描かないといけない…」

S「そうそう。それでいうと、パンチラなんかのシーンが興味深い。主人公は眼が見えていないから、物語の中では仕様がないんだけど、外から見ている視聴者は役得するという構図」

理子「あれは、ちょっとあざとい気もしたけど…」

見所

S「最後は見所をよろしく」

萌「やっぱり『ゴキブリ』のシーンかな」

萌「異様な状況におそれおののく弘瀬君に、すごく強く共感した」

萌「エロゲ原作のアニメってほわほわした雰囲気になりがちなんだけど、初回から記憶に残る深い印象を与えたんじゃないかなぁ。『ひぐらし』の「嘘だっ」にちょっと似てるかも」

S「ネガティブなことってインパクトがあるからね。ただ『スクイズ』とかもそうだけど、『鬱展開』って思われてしまう、という面もあるね。次回はまた違うんだけど…」

理子「でも、そのあと海が見えるシーンがあって」

理子「すごくきれいなイメージだったので」

理子「ああ『H2O』って、このことなのかな、とおもった」

S「物語上の引き返せないターニングポイントは『ゴキブリ』だけど、その緊張したテンションを解決する、画面上のクライマックスがあの海だね。解放感があったと思う」

S「…さて、アニメ感想自体はシリーズ的にやるけど、各作品については、作品の評判と、記事の評判の、両方を考慮して続ける。でもこの作品はたぶん次回もやるから」

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