もしもブログが家だったら
コノテーション
IT界はまだ若い世界なので、社会的なコノテーションが定まっていない、と感じることがあります。コノテーションというのは、ある記号が共に示す意味のことです。ブランド物のバッグを買うのは、単なる機能的な面だけではなく(それでは高すぎる)、自分の所属する集団を示す表現にもなっています。一般にファッションは表層のアイデンティティーになっています。
つまり、自動車ならベンツ→ヤクザ、という社会的記号として機能しています。しかし、IT関係は若いのでそういう価値付けが一般に浸透していません。そこで車の比喩が求められるのでしょう。違いが分かる格付けの基準が欲しいという。しかも、一般的にブログで「AはBのようだ」という比喩的記述はけっこう多いです。ただし、取材するコストが掛けられないので仕方のない面もあるところです。
精神的一軒家
先行き不透明な現状では、実際の家を手に入れるのが難しくなっています。しかし、ネットなら物理的・費用的な制限は緩くなっています。少なくとも文章を書く分には全く困りません。ただの箱庭ではないか、とは言わずに、ブログが家ならどんなパターンがあるか並べてみましょう。
- 建売住宅・住宅街
はてなダイアリーなどのブログサービス
- 注文住宅
- 集合住宅
- プレハブ住宅
チラシの裏スレ
- 邸宅
- 自宅の一部を事務所・店舗にしている
ライター等が自著を宣伝・仕事を募集するブログ
- 壁に広告が貼ってあったり駐車場を貸している家
アフィリエイトブログ
- 花壇等を手入れして外から見栄えがする家
CSSなどでデザインしているブログ
- 戸締りが厳重な家(監視カメラ付き)
はてな戦略防衛構想
- 赤毛連盟
- 忍者屋敷
- 汚屋敷
「これはひどい」と言われるブログ
- 屋根裏部屋
はてなプライベートモード
- 離れの座敷
- 回覧板
- 縁側
コメント欄
- 火事
炎上ブログ
はてなの忍者屋敷説
「ブログっていうのをやってみたいのだけど」という人に はてなダイアリーを薦めたりはしない
つまりはてなダイアリーとは、忍者屋敷の建売住宅街であって、素人にはお勧め出来ない諸刃の剣であるわけです。「山」「川」などの暗号と巻物があったり(はてな記法)、回覧板が伝書鳩のようなもので強制的に回ってきたり(自動トラックバック)、あと紐に足を引っ掛けるとカランカランって鳴ったり(本文の自動リンク)、壁がくるっと回って別の部屋になっていたり(はてブ)、とにかく常に壁に耳あり障子にメアリーの状態なわけです。とてもカタギの人が住むところではありません。
痛烈に噴き上がってみようかと思ったら、どこで間違えたのか、同じような結論になってしまいました。