瞳論〜前章〜

なぜ目が大きいキャラをかわいいと思うのか
目玉の大きさが可愛さと比例する理由
後で髪論みたいにちゃんとやるけれど、とりあえずは話題に乗ってみよう。
目はコミュニケーション上重要だから、精神を体現するものとして重視し、
目が大きいキャラは子供に似てるから可愛いのだろうと。その通りだろう。


ただし、二つの視点から見て現代マンガアニメの瞳の大きさは特異である。
一つ目は、外国から見て。リアル描写アメコミの読者は目が大きいと言う。
二つ目は、日本から見て。昔は細長い切れ目が美人だった。平安時代とか。
よく浮世絵をマンガの元祖にしたがるけれど、今みたいに目がでかくない。


一つの潮流としては手塚治虫とその追随者たちが、
ディズニーを真似したというのが有力だ。しかし。
戦中の頃から既に瞳の大きい表現はあっただろう。
たぶん明治時代の何かの影響辺りになりそうだ…。
あるいは土偶や埴輪辺りまで回帰しているのかも。


新しい論点を追加すると、人間は文字を認識できるので、
デフォルメした顔も理解できる、という発想もある。
際限なく多様な書体があるが、同じ文字だと認識できる。
結局記号的に捉えられる抽象化能力を人間が持っていると。
(ちなみに文字説は斎藤環の論点で、元ネタはたぶんラカン


追記:岡田斗司夫の論点では、
1.浮世絵はデフォルメしている
2.現代マンガアニメもデフォルメ
3.だからマンガアニメは浮世絵を継承している
ということで、瞳の大きさは関係ないらしい。
そういえば、前に西洋=三次元、日本=二次元で描くと言って、
永井豪にそれだけじゃない、とか言われてたような。
萌えイラストの心理学