ザ・燃えと萌えの違い
燃え | 萌え | |
---|---|---|
1 | リアル | デフォルメ |
2 | 人 | 物 |
3 | 単数 | 複数 |
4 | a | the |
5 | 恋人 | 妹 |
6 | キャラクター | キャラ |
1.リアル/デフォルメ
リアル系は燃えで、ぷに系は萌えなんじゃないか、
という基準は、誰しも思い浮かぶところでしょう。
2.人/物
それに加えて、「○○燃え」「スク水萌え」のように、
どちらかというと、人に燃え、物に萌えを使うのでは。
3.単数/複数
「ツンデレ萌え」のツンデレは物ではないですが、
複数の人物をまとめたものか、単数かで違います。
4.a/the
しかし「綾波萌え」「ルリ萌え」はふつうに使われていいます。
そこで、初回が燃えである程度慣れてきたら萌えになるのでは。
燃え→萌え移行が通常形態で、萌え→燃えは難しいと思います。
萌えには必ず先行するイメージがあるのではないかと思います。
この視点で1・2・3を振り返ると、リアルに描けば類型から
逃れるし、物とか「○○キャラ」など萌え要素は既知でしょう。
5.恋人/妹
燃えは何が燃えているのかと言えば、恋の炎だと思うんですが、
確かに萌えは何度でも萌えるけれども、再び燃えるのは難しい。
これは恋→愛のようなものでしょうか? 少し違うと思います。
むしろ恋→妹という道を辿るのではないかと思う。凄いですね、
恋人から夫婦ではなく恋人から妹ですよ。現実ではありえない。
キャラクターにはじめて出逢った時が初燃え、それと違う媒体
(同人誌等)ではじめて出遭った時が初萌えとか。整理すると、
初燃え | キャラとの出逢い |
燃え | 恋人に対する領域 |
燃え燃え | 恋は盲目ゾーン |
初萌え | 違う場所での再会 |
燃え萌え | 妹以上恋人未満の領域 |
萌え燃え | 恋人以上妹未満の領域 |
萌え | 妹に対する領域 |
萌え萌え | 溺愛兄馬鹿ゾーン |
6.キャラクター/キャラ
萌え論とキャラ論は連動しているので、これも語っておくと、
燃えるのはキャラクターに対し、萌えるのはキャラに対して。
上の「綾波萌え」を振り返れば、「○○燃え」はその作品の
キャラクターですが、「○○萌え」はその外でも萌えられる。
例えば『綾波育成計画』における木のコスプレ等は萌えです。
それと「綾波というキャラクター」と「綾波キャラ」の関係は、
「ウォークマン」と「ヘッドホンステレオ」のようなものです。
例えば初代ピアキャロの今井佐織とかも綾波キャラなので、
萌える可能性はあるわけです。燃え時点ではそれはない。
P.S.
以前「島本和彦は『燃え』か『萌え』か?」という難題に出くわしたのですが、
基本的には燃えなのですが、他の熱血物を知ってるから楽しめるという部分は、
萌えが入ってる気がします。つまり熱血は燃えだが、「熱血」は萌えだろうと。
この「引用符」が入ると、萌えになるわけです。先行イメージがありますから。
また萌え→燃えは全くないわけではないと思います。妹と恋に落ちるみたいな。
ありふれた萌えキャラだと思って作品を見始めたら、意外と燃える、みたいな。
それに例えば『あずまんが漂流教室』のように、同人の方でわざと萌えを外す
ということもあるので、そういう場合には逆流が可能になるのだと思いますね。