ツンデレ二元論〜ツン・デレとツン→デレ

記号萌学を創始してみる。まずは流行のツンデレから。


なんでもありになってきた様相を呈している「ツンデレ」を、
ツン・デレとツン→デレの二種類に分けるのは有効だと思う。
即ち共時性ツンデレと通時性ツンデレ。空間と時間の存在論


簡単に言うと、「ツン・デレ」と「ツン→デレ」の違いは、
頬に照れの斜線が出るかどうかで見分けがつくというもの。


「ツン・デレ」は「表ツン・裏デレ」で、口先では嫌っていても、
心の「内」では、ほのかな好意を抱いているというもの。


「ツン→デレ」は「先ツン→後デレ」で、最初は嫌っていても、
さまざまな出来事を通して、段々好意を抱くというもの。


「・」型は主に幼馴染・近親とか、作品が始まる前から、
すでに主人公と関係を持っているキャラクターに用いる。


「→」型は主に転校生とか、作品が始まると同時に、
主人公と関係を持つキャラクターに用いる。


もちろん実際には両タイプを適度に組み合わせて使う。


「ツン・デレ→デレ」:好意を素直に表現できるようになる。
「ツン→ツン・デレ」:表面的に変わらないが、実は好きに。


メインヒロインは「ツン・デレ→デレ」、
攻略外のサブヒロインは「ツン→ツン・デレ」とか使い分ける。


ここで、ツンデレのコンセプトを前面に押し出した
ノベルゲーム『つよきす』を見てみることにしよう。
攻略キャラはみなツンデレということになっている。


最も「→」が強いのはなごみである。そしてなごみは
物語開始と同時に出会うので、セオリー通りだ。頬に斜線も出ない。


最も「・」が強いのはカニ(きぬ)である。そしてカニ
物語開始以前から幼馴染なので、やはりセオリー通りだ。頬に斜線が出る。


他は「→」と「・」が配合されているが、
複雑なので分析は別の機会に。
姫やよっぴーをどう扱うかとか、意外と面倒そうだ。


(もちろんツンツンデレデレの内実に関する議論
 〜時間遷移かどうかは既にある。またここでは
 どちらが好みかに関わらず、単に両方を扱う。)