スパゲティはステーキよりカロリーが高いから、肉はカロリーの目安にならないか?

コンビニ弁当は既に調理されているんだよ

「スパゲティなどステーキよりずっとカロリーが高いのです」となると、肉はカロリーの目安にならない。

「肉中心のコンビニ弁当はカロリーが多い」ということはない。
コンビニ弁当の作り方の問題であって肉は主要因ではない。カロリーを上げているのは肉の部分ではなく、脂肪や糖質になる部分。

何かと思えば下らない。ファミレスのメニューにカロリーが載っているから、肉単体では他のメニューを下回ることは、たいていの人はそんなこと分かっているだろう。しかしまた、多くの人がセットメニューで頼み、そうするとカロリーが他のメニューより高くもなるだろう。

しかも元々話をしていたのはコンビニ弁当で、これは肉単体に分けられない(弁当ではなく、肉単体で売っている品もあるが、飯もないと物足りないだろうから「肉中心」と書いてある)し、肉だけ食べて後は捨てるような運用も想定していない(「おそらく毎回定量を捨てることに抵抗があるだろう」)。

コンビニ弁当だけではない。フライドチキン屋では(サラダもあるが)フライドチキンを食べるだろうし、牛丼屋では(牛皿もあるが)牛丼・豚飯などを食べるだろう。ハンバーガー屋でパンの部分を捨ててハンバーグだけ食べるのも不自然だ。その現実を見ないのは欺瞞ですらある。

もちろん自炊をする場合は、肉の種類と調理法に気を付ければ、肉を多少多目に食べても問題ないだろうが、元々の話は外食に頼っている状況を想定している。外食は出来合いのメニューから選び、油を使っている(トンカツ・鶏の唐揚げなど)ものが多く、「私専用メニュー」は存在しないから、現実にはカロリー過多になる。

米兵と比較しても意味ないんだよ

「「肉の」摂取量と明示」されても、栄養学的に意味ないんだよ。(…)肉の摂取量なんてないんだってば。肉の摂取というのはたんぱく質を基本に考える。

米兵のように肉体を酷使する仕事の場合は、たんぱく質の上限まで取るというだけのこと。

ちゃんとアミノ酸を取ることを考えない頭脳のほうが心配だよ。

肉の摂取にはタンパク質だけでなく脂質も考慮しないといけないんだってば。厚生労働省は栄養調査によって、脂質を取りすぎていることと野菜が不足していることを指摘し、脂肪を減らして野菜を取ることを推奨している。「メタボリックシンドローム」の用語は厚労省が使っているし、その用語概念を使わなくても、肥満が健康に悪いのは医学的・科学的に妥当であり、近年の日本は肥満傾向になっている。

元の話では日本人の平均を考えている。なかやまきんに君のように筋肉を維持したければ肉を多目に食う必要があるだろうし、ギャル曽根のように食べても太らない体質の者もいるだろうが、そういう個体差は個々で考慮すればよい。しかし、一般的に体格差を考えずに、米兵と同じ量の肉を食べたらやはり食べ過ぎだろう。また食生活の差もあり、アメリカは肉をメインに食べるが日本は米をメインに食べるから、同じ量だけ肉を食べたら食べすぎになる。そもそもアメリカは肥満が問題になっていると思うが…。

必須アミノ酸は確かに必要だが、卵や大豆から摂取できる。それに肉を食べるなという話ではなく、肉は既に十分食べているから野菜を食べようというのが、元の話だ。外食は肉が多く、ファミレスの肉中心の弁当、ファーストフードのハンバーガー・フライドチキン・ナゲット、牛丼などの丼物、ラーメンのチャーシュー、酒のつまみの焼き鳥やビーフジャーキー・サラミなど、何かしら肉が入っているので、外食中心なら自然と肉は取っており、そんなに不足を心配せずともよいだろう。肉の不足より脂肪の過剰摂取を心配しろよ。

結論

ちなみに、総菜屋などもっと効率の良い方法があるのは承知しているが、コンビニ弁当そのものを勧めているわけではなくて、コンビニしか近くにないだとか、コンビニ弁当に頼る状況というのがあって、そういうときに、小分けにするという発想があってもよいだろうという提案なのである。

結論をまとめると、やはり「肉中心のコンビニ弁当はカロリーが多い」。肉が高カロリーというより、調理によって油などと複合することで高カロリーになるというのはその通りだが、だからといって現に売っている弁当のカロリーが減るわけではないのだから、そんなのは韜晦に過ぎない。過度のカロリー・脂肪摂取が健康に悪いという根本の主張は微動だにしない。