まとめ理論4

羅列ニュースの情報ネットワーク

まとめ市場に大手が参入してきて、アクセスにもかげりが見え始めたので、打開策を考える。「なぜニュースサイトはアクセスが多いのか」でも述べたが、羅列型ニュースサイトは個人サイト間の情報ネットワークを持っているので、リンクをたらい回しする内に自然と情報が集約されている。だから、まとめはまとめているから羅列より集約性が高い、という単純な話にはならない。既存の大手ニュースサイトに対抗できるほどアクセスを集めるには、まとめニュース間の参照の網の目が必要になる。しかしこれは自然成長的なネットワークなので、一人だけで頑張って作れるものではない。そこで、メタまとめの技法について考える。

ダム型アクセス・降雨型アクセス

今アクセスの多くを大手ニュースサイトやはてブホッテントリに依存しているため、紹介された直後は勢いよくカウンタが回るが、しばらくするとすぐ流れが途絶えてしまう。水源地のダムから勢いよく放水すると氾濫するほど川に流れるが、放水を止めてしまえばすぐに水量が下がってひからびてしまう。

このブログの常連は、大雑把にアンテナ登録数が200users・RSSが計300users・ブラウザのブックマークが一日1000PV程度と、古参・有名ブログに対してまだ土台が貧弱なので、ちょっと気を抜いてニュースサイト・ホッテントリからの紹介が途絶えると、たちまちアクセス日照りになりオロオロ歩いてしまう。

そうではなくて、検索サイトなどからアクセスを少しずつ集めて、上流から下流に向けてだんだん水量が増えていく、という形になれば、ダムに雨乞いしなくても自然と安定するのではないか。これをダム型アクセスに対する降雨型アクセスとでも名付けよう。

いま、この本家のブログが一番アクセスを集めて、他の関連サイトにアクセスを流している形になっているが、上流と下流を逆転させる。そして、サイトが細かく分かれている上流で、広告との関連性を強め、土壌を豊かにしたい。

これはポータルサイトディレクトリ型検索サイトとどこが違うのか。これらのサイトの場合はトップページから各分野を探す。しかし、今焦点のメタまとめサイトでは、検索から個々のまとめページに辿り着いて、最終的に河口のトップページに流れていく形になる。これはトップダウンではなくボトムアップといったモデルかもしれない。無名サイトが取りやすい戦略だ。

まとめ+ニュース=まとめニュース

もう一つ、関連した試みがある。まとめはジャンルが九割なので、はてブで受けると分かっているCSSのような定番ネタは繰り返したいところだ。しかし単純にすぐ繰り返せば、確実に出涸らしになってしまうのは目に見えている。そこで需要が尽きそうにない分野だけ、一ヶ月に一回位のペースで繰り返せないか。こうして時系列の導入で羅列型ニュースに少し近づいた形が「まとめニュース」である。だが羅列ニュースはブクマされない(リンク先がブクマされる)ので、まとめニュースもやはり全くブクマされない。今後の課題だ。

その他まとめトピック雑感

まとめの形式については色々考えているが、まずまとめに対して説明の文章量を多くするのはよくないと思う。既存の羅列ニュースでもたまに一行コメントがつく程度で、コメントが多くなったから使いやすくなるわけでもない。ある程度ジャンルを絞り込むことで、リンクのタイトルを見ただけで大体予想が付く形が望ましい。また、管理人の評価は、お勧めは上に来るだとか、なるべく文章量を増やさずに情報を増やしたい。

まとめの対象についても、需要が少ないものは扱えない。狙いは意外と需要が多いニッチで、思った通り需要が少ないニッチでは仕様がない。しかし、これは結果を見ると、私の目が節穴であることも多いようだ。例えば、Windowsはユーザが多いからVistaのまとめをやったらあまりブクマが伸びない。後で調べてみると、「Vista、個人での利用は0.9%、会社ではゼロ」という数字があり、見た目ほど巨大な需要ではなかったようだ。逆にユーザが少ないが情報の供給も少ない分野はブクマが多くなる。まだまだ掘り尽くせないネタが埋まっているだろう。

まとめの競争相手について、例えばGIGAZINEのような大手が参入してきて太刀打ちできるかどうか。GIGAZINEは「いろいろ」「あれこれ」というタイトルを好むようだが、最近「まとめ」のタイトルをまた使い出した。こだわりのない相手は強い。ただ、色々なサイトがまとめをやっていることで、ブックマークしやすくなるかもしれないし、最初に述べたように参照網ができれば、かえって市場が形成される可能性があるかもしれない。

まとめ自体は手間が掛からないので、何をまとめるかであまり考えすぎず、ブクマされなくても悩みすぎないことにした。調べ過ぎたり狙い過ぎたりするとかえってダメな場合もよくある。打率は上げたいが、更新が遅れては元も子もない。では余った時間で他に何をやるのか。これはまた別の機会に書く。