ホッテントリの七大法則(ハンバーガー編)

はてブホッテントリに入るためにはどうすればいいのでしょうか。人気エントリに入るためのusersハードルは段々高くなっています*1。そこでそのコツをまとめてみました。運営や専門家や有名人やアルファでなくても実行可能です。まずは10usersを目標に、ゆくゆくは50usersや100usersを目指しましょう。

ホッテントリハンバーガーショップ

  • パンに具を挟むのが基本
  • 安い・早い・美味い
  • 量は多く、柔らかく
  • 味付けは濃く甘く
  • 食事時を狙う
  • セット化とチェーン店化
  • スマイル¥0


以下一つずつ説明していきます。

パンに具を挟むのが基本

あまりに当たり前過ぎますが、これが意外と見過ごされがちです。「流行しているコピペを改変する」「海外のサイトで流行しているものを紹介する」など、既存のフレームワークを利用すればよく、枠組み自体をいじる必要はありません。土台を解体しようとしてラーメンに具を挟んでみるのは前衛的ですが、現実には失敗しがちです。手法はありふれたもので構わないので、まだ一般に普及していない題材を探す方が成功しやすいでしょう。


「チーズバーガー」「エビバーガー」のように名が体を表していることも重要です。「照り焼きバーガー」に「或る都市遊歩者の蒼き幻影」みたいな詩的な名前をつけられても困ります。さすがにそれはなさそうですが、「この前のエントリの続き」的な適当に付けたタイトルは明らかに損しています。具体的に「仕事で○○する(しない)ためのX個の方法」「クールな○○を実現する××ライブラリ」と書くのが基本です。その上で「生産力が10倍」的な煽り文句もあるでしょう。

安い・早い・美味い

「安い」というのは具体的には「無料」サービスの紹介です。予備知識が要らないというようなことも大事です。「早い」というのは文字通り情報が早くて鮮度があることです。美味いというのは、文章が名文である必要はないけれど、情報をスムーズに伝えるというレベルでは、そこそこ上手い必要はあるということです。

量は多く、柔らかく

文章量が多くても、タイトルと冒頭で有用な情報と判断されれば、はてブ数が伸びる障害にはどうもならないようです。「作業時間が半分になる」「あなたの○○の常識は間違っている」的な「聞き捨てならない」記事は、文字数が多くてもブクマされます。単に「後で読む」タグがつくだけです。というわけで文章量は大盛りでも構いませんが、ごく一部のアルファは一行だけでホッテントリ入りします。が、これは寿司のような別ジャンルでしょう。


一方、固い記事は短くてもはてブ数が伸びないことがあります。固いというのは文章を何度も読み直すという咀嚼が必要な記事です。また知識が必要だったり、何らかの事情で難解な路線に入るとダメなようです。こちらは「後でも読めない」と判断されてブクマがつきません。読者の視点からすると自然ですが、書き手が見落としがちなことです。

味付けは濃く甘く

ジャンクフードの美味しさというのは、美味しんぼ的な究極で至高の味ではなくて、あまじょっぱいタレによる即席的な味です。しかしそのタレ一つで来客が左右されます。タレは濃い味付けが好まれます。具体的には「卵が半熟かどうか」といったどうでもいいことでもムダにテンションを高めたりする、アレです。


また普通は甘めの味付けが好まれます。例えば「はてブって○○なんですか」といった初心者(を装った釣り)の記事が定期的にヒットするアレですね。おせっかいなブックマーカがコメントで教えたがるのでusersが伸びます。しかし、長くブログを続けていると「渋味・苦味・酸味」が出てきがちです。端的に言うと、初々しさが失われて文体が嫌味になってくるような現象です。この対策としては推敲してアク=言葉のトゲを取りましょう。ただし「辛口」は常に一定の需要があります。現実の食品でも「激辛○○」がありますね。これは単に刺激だけで味が分からず「喰えない話」になってしまう危険性があるので、この路線はある程度の覚悟が必要でしょう。

食事時を狙う

ネットは常時接続でも、記事を読む読者にも生活があり、TVと同じように「ゴールデンタイム」があります。経験則から、一日のアクセス数の変化は、12時が低い山・24時が高い山で、4〜6時が深い谷・14〜16時が浅い谷という感じです。だから夕方〜夜に更新するのが自然でしょうが、しかしとうぜん競争相手も多いです。そこで深夜帯にふさわしい記事というのがあって、これは地味ですがはてブの滞空時間が長いので、実は結構穴場になっている気がします。

セット化とチェーン店化

はてブの他のホッテントリに関連した記事を書くというのは自然な発想でしょう。しかしここで、「読者のブクマがセットメニューになるのが理想形」という原則があります。「似たような論点だな」と思われると、重複を嫌がるのでブクマされません。二個目のハンバーガーはいらないのです。ポテトやドリンクを差し出しましょう。


ただし、時間を置けば読者のお腹が空いて、同じ論点がまた有効になるのは、よくみられる現象です。これは「日本全国どこにいっても同じ味」というチェーン店と同じ原理でしょう。このようにセットメニューの原則とチェーン店の原則を区別します。

スマイル¥0

ホッテントリは大通りなので、常連客だけでなく「通りすがり」の読者もやって来ます。そうしてはてブに心無いコメントがつけられることもあるでしょうが、ニコニコしてスルーすることが重要になります。このスルー力は、スマイル¥0と同じように空気のように求められます。

おまけ・「ファーストワード化」の問題

七大法則は以上ですが、補足もセットでつけておきましょう。ハンバーガーショップだけでなく牛丼屋などとも合わせたファーストフードの問題として、高カロリーで成人病を招きやすくなってしまうといったものがあります。これをはてブに当てはめると、「精神的ピザ化」というところでしょうか。つまり、毎日はてブホッテントリを見ていると情報(栄養)が過多になってしまって、精神的に身軽でなくなってしまいます。具体的には、自らは行動しないまま全能感や万能感がついてしまうという問題です。これはニュー速とか他でも見られますが、「ファーストワード化」という言葉で問題提起しておきます。

*1:10users以上なら可能性が生じるという点は変わらないが、他記事のusers数が相対的に多いと、実際にはすぐ流されてしまう