アニメ予想感想〜ToHeartRmm一話〜


注意!
以下は予想して書いたフィクション感想ですので、実際の放送内容と(大幅に)異なる場合があります。

ToHeart Remember my memories 第1話 新しい予感

パソコンテレビ GyaO(5/5(金)正午まで)


OPの曲はKOTOKO/I'veで、悲壮な感じのトランス系。トゥーンシェードがやや違和感あるが、セリオがバック転しながらバルカン砲を撃って軍用ヘリを落とすシーンは圧巻。「Remember my memories(RMM)」というのは、十年前の聖杯戦争の記憶。新たな戦いの予感が戦慄となって走る。そもそも「ToHeart」のHeartは心臓の謂いであり、古代の禍々しいサクリファイスの儀式――あるいは限定戦争――を象徴する。


藤田浩之は、神岸あかりと登校している朝、彼女の異変に気付く。「浩之ちゃん、<転校>しちゃ、いやだよ?」彼女は多重人格者なのだが、これは名前がアナグラムになっている。「神岸」という苗字は元々は「神+騎士」であり、あかりには神託の力が備わっていた。一方「藤田」は「不死+多」で再生能力の系譜であることが分かる。


登校後、教室では保科智子が「志保ちゃんはなんでとぶのん?」。夢の中で包帯を羽衣のようにして飛ぶ志保を見たらしい。この長岡志保から綾波のキャラが生まれたのは有名な逸話。しかし、非処女を巡ってファンが大騒ぎしたことも記憶に新しい。智子はレミィに「大阪」と気安くあだ名を付けられるはめに。しかしレミィは秘密諜報部員であり、クラスメイトの情報を把握するために近づいたのだった。


智子は知らなかったが、志保は葵の失踪事件が「ダーククロニクル」に記された予言と関係があることをほのめかす。レミィは職員室に忍び込みテクノライズした電子妖精で端末をハッキングし、ダーククロニクルの切れ端と呼ばれる情報を見て愕然とする。「葵は生徒しては最初から<存在>しなかったッ!?」。「エクストリームファイト」の謎がますます深まる。(これは「ファイトクラブ」にインスパイアされたか)


放課後浩之は来栖川綾香に誘われる。綾香のバニー姿はアニメ版のサービス。セリオのゴスロリメイドも。「ただの人間には興味ありません。超能力者・オカルティスト・メイドロボがいたら あたしのところに来なさい。以上」。来栖川芹香姫川琴音・セリオで「部活」を結成。綾香と芹香は幼い頃は仲が良かったのだが、ある時期に「来栖川を継ぐもの」として二人の生活は分かたれた。


少しネタバレすると、謎の「少女Q」のQは来栖川のQ。「校門まで32分」という情報が後で重要になってくる。部室のPCは綾香が奪ったのだが、公式サイトが一瞬映ってるのは遊び。セリオの指が開いて高速でダーッとタイピングするシーンだが、直接ケーブルを繋げばいいと思った。(規格が違う? セキュリティ?)


姫川琴音から壊れやすいものの線が見えるという浩之の能力についての伏線。浩之が雅史に触れると異常に怒る琴音。琴音は佐藤雅史を「鍵」として能力を発動するらしい。(2chのRMM板での議論によると、ただの能力を解放する鍵ではなく、実は多世界に分岐する扉を開くための鍵?)琴音たちの視点(サイト)で描いた『ToHeartZERO』で明らかになるのだが、それを読むとコーディネーター(予言を調整する役)としての琴音の葛藤が分かる。(あかりは幼い頃の浩之とのトラウマを介して感染した?)


吸血鬼である芹香は、足をなめて下僕としての忠誠を誓えと小声で迫る。後で分かるけど、芹香の真の目的は学園を吸血の「牧場」にしようとすること。その片棒を担がせようとしていた。拒否した浩之は下校時セリオに命を狙われることになる。学園内外に張り巡らされた結界によって芹香自身の戦闘力がまだないためだ。


芹香はセリオとドール契約を結んでいる(ミニステル・マギ)。セリオは「私は人間ではありません。ただの兵器です」。来栖川電工(重工)が先の大戦で培った技術を生かして、軍事用にロボットを生産したのがマルチ(HMX-12)やセリオ(HMX-13)の起源。セリオは「13」のナンバーから「死神」との異名を持つ。(守護天使との対比)セリオがいた5121小隊での悲しい過去が垣間見える。光学迷彩で姿を消しながら移動し、右手を剣に変えて攻撃する。衛星砲はまだ出てこない。衒学的な引用は、攻殻というか押井の影響が強いが、CGが浮いてしまう。


最後にマルチが「問おう。貴方が、私のマスターか――」と告げて浩之が本格的に聖杯戦争に巻き込まれるところで次回。マルチが誰の英雄を継承しているのか気になる。(「マルチ」という名前自体は、多目的誘導弾システムの通称。来栖川重工が開発し、第三次大戦で戦自が使用した対戦車ミサイル誘導システム。世界に先駆けて実用化されたその技術は「見えない剣」とまで呼ばれた)


全体の印象としては、原作の演出をガラッと変える戦略だと思う。原作は、セカイ系学園異能もののケレン味みたいなものを上手く処理してるんだけど、一方でミステリとしての整合性が議論になってるように、膨大な伏線が消化しきれてない感じ。RMM商法というか、大量のドラマCDで補完されても分かんないし。今回のアニメ版は原作の中での、マルチルート(幼い頃にマルチとセリオに接触されていたんだけど、浩之の記憶が消されてて、マルチとセリオはデータをフォーマットされてしまってる)を軸にしていて、それがだんだん蘇って来るという手法が、テキスト量の多いノベルゲーじゃなくてアニメで上手く描けるかがポイントになると思う。

あとがき

…と、いうような展開になるだろうと予想してみるテスト。昨日言ってた新しい(いやウソ感想は昔からあるから新しくないけど)形の記事の模索です。なぜRMMなのかというと、ちょうど一話がはじまって、しかもこの記事を見てすぐオンラインで元を確認できる、このタイミングでやりたかったからです。