ツン・デレとツン→デレの分類

ツン・デレ ツン→デレ
空間的・共時的 時間的・通時的
表ツン・裏デレ 先ツン→後デレ
近親・幼馴染 他者・転校生
頬斜線有り 頬斜線無し
回想可能性 独白可能性
反転の魅力 接近の魅力
環境の変化 主体の変化
価値の変化 距離の変化
不良債権 難攻不落的
化学モデル 力学モデル
作品名 ツン・デレ ツン→デレ
エヴァ アスカ 綾波
らんま あかね シャンプー
ときメモ2 メイ 花桜梨
ToHeart 志保 智子
KANON 真琴
果て青 悠夏 文乃
EVE 弥生 恭子
つよきす きぬ なごみ


注)弱いツンデレも含まれる。
また分類が微妙なものもある。


今まで述べた二種類のツンデレを上の表に整理した。
表・裏のツンデレと、先→後のツンデレの二種類。
新しいツンデレキャラを作ろうとする際にどちらの
タイプにするか自覚的に決めないと効果的に描けない。


というのは、例えば短編なら「→」を描く時間がないので、
先後型のツンデレは苦しい。よく知らない奴と昨日今日で
仲良くなると、今度は不純感・尻軽感が出てしまうからだ。
ただし「ツン→ツン・デレ」程度の移行なら割とよくある。


設定の基準は物語開始以前から関係があるかどうか。
幼馴染系ならツン・デレ、転校生系ならツン→デレ。
どちらを選ぶかで使える場面・演出が変わってくる。
まず基本的に前者は頬斜線有り、後者は頬斜線無し。


そして、幼馴染なら当然過去の記憶があるので、
回想シーンが使える。転校生には思い出がない。
ただし、転校生側に視点を移すことが効果的だ。
つよきす』でもなごみの独白シーンがある。


ただし、いいとこ取りの抜け道はある。時間差幼馴染だ。
ラブひな』のなるのように、実は約束の相手だったとか。
好きになってから追い討ちを掛けるように過去が復活する。
しかし、こういう複雑なことをすると読者の納得感が落ちる。


反転の魅力と接近の魅力は前回述べた。反転型の化学モデルは、
不良債権化した腐れ縁が、(卒業式が近づく・強制カップル化などの)
環境の変化によって、違う視点から見ると、男女を意識するというもの。


接近型は力学モデルで見る。心理的距離と物語内時間から、速度が出る。
好意の加速度は、主体の努力と対象の尻軽さの関係で決まる。(F=ma)
だからなごみはDQN的な設定で、主人公もシナリオで割りと硬派なのだ。


参考
http://www013.upp.so-net.ne.jp/gon/tundere/top.html
ここでの二元論で分類すれば、ツン・デレが、
悪友タイプ・素直になれないタイプ・規律重視・堅物タイプ。
ツン→デレが、主人公嫌悪タイプ・孤立・孤高タイプ
高飛車・女王気質タイプ(旧厭世・女王気質タイプ) 。
未分類2のEVEは上で分類した。元恋人という設定に注目した。