イベント・阿佐ヶ谷ロフトA「革命的非モテ同盟〜プリン体増殖ドクトリン」
概要
あの革命的非モテ同盟による香ばしいニュース群のスピードメニュー化。
女優、言論人、映画人、アーティストが正月ボケに鉄槌を下す!!
2009年1月29日(木)、東京の阿佐ヶ谷ロフトAで、革命的非モテ同盟は、「革命的非モテ同盟〜プリン体増殖ドクトリン」と題するイベントを開催した。そのときの模様をお伝えしよう。
詳細
まず、この会が開かれた経緯を辿っておく。昨年、増田俊樹氏が、映画「窓辺のほんきーとーく」のプロデューサーを務めた。それに関連して、同映画の上映後トークショー「ロスジェネ世代の愛と性を探る」が、昼間たかし氏の司会で開かれる。そこで、ゲストとして招かれた赤木智弘氏、増山麗奈氏の二人が激論を交わす。この日のイベントでその続きを行なおうというわけだ。
また、イベントのタイトルにも冠している「革命的非モテ同盟」の主宰・古澤克大氏は、昨年末のコミケで自ブースにて同人誌「カンパニア」を発表。同誌には昼間氏が参加し、ブースでは大塚まえさんがメイド服で売り子をし、同人誌自体の売れ行きも好調だったらしい。そして、古澤氏は「非モテ」をテーマにしてデモなどの運動を行なっているため、「非モテ」のテーマを焦点にトークが交わされた。
赤木「お金がなければ恋愛できない」 VS 増山「ビンボー人こそ恋愛せよ!」
ロフトAの壇上。左から増山麗奈さん、赤木智弘氏、大塚まえさん |
トークでは、赤木・増山両氏の対立軸が鮮明だった。恋愛問題と格差問題が交差しながら、白熱した議論が展開してゆく。
赤木氏は、「お金がなければ恋愛できない」と主張。同氏は、格差問題について書かれた自著が売れたために、最近東京に移り住むことができたという。それまでの体験を踏まえ、地方ではたとえば自動車を持っていなければ活動の範囲が極端に狭まり、モテどころか生活の基盤を維持するのも難しいとした。これについて古澤氏は、地方の「スーパー保守的」な体質について補足。
増山氏は、これに対して真っ向から反論。たとえばルームシェアなど、共同生活することによって負担が減るものもあると示す。パフォーマンス運動を展開する彼女は、「ビンボー人こそ恋愛せよ!」など名言を連発した。その口調は激しく、「幸せになりたくないの!?」などと、会場の熱気まで含めて、まるでドラマが繰り広げられているかのよう。本来味方のはずの昼間氏が「いじめないでください」と脱帽して会場を和ませた一幕も。
休憩を挟んだ二部では、アングラな話題も加わり、さらに激しい議論が飛び交う。しかし最後には、赤木氏も増山氏も「こころざしは同じ」と、増田監督がまとめ。たしかに、『ロスジェネ』はその志のもとにつくられたのだろう。そして、「(自分が)非モテと言った覚えはない」赤木氏も、帰りを待ってくれている家族がいる増山氏も、実は非モテではなかったのだ、というオチがついたところで、会はお開きとなった。
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赤木氏が『Air』を持参! 「ケータイ小説を許せるようになった」
美少女ゲーム『Air』初回限定版を持参し、それについて語る赤木氏 |
イベント中、出演者が持ち寄った物を入れた福袋がオークションにかけられた。その福袋に入れるため、赤木氏は、美少女ゲーム『Air』初回限定版を持参。同氏は、美少女ゲームとケータイ小説との共通性を見出し、同作品をプレイしたことで「ケータイ小説を許せるようになった」と振り返るように語った。
イベントの最後に質問の時間が設けられ、好機と思った筆者は赤木氏に質問。実は赤木氏(と小飼弾氏)の対談と筆者の記事が同じ『m9』(1号)に掲載されていたと告げると、「あー……」と一応はご存じのご様子。「赤木氏自身が丸山眞男(のように偉く)になられるのでは」「お金持ちになっても希望は戦争と言い続けますか」と、多少ひねった質問を投げかける。会場からは「赤木智弘をひっぱたきたい!」というヤジ(アジ)も飛び出す。
赤木氏は「う〜ん……」と返答に困った様子。たとえ「希望は戦争」というスローガンがレトリックだとしても、(自身が出世しても)運動や連帯は普遍的なものなのかといったことが聞きたかったのだが、今振り返れば、トークイベントで即答するのは難しい質問だと反省している。機会さえあれば、もっと深くお話を伺いたい。結局その場は、増田監督が「(赤木氏が戦争を口にしなくなったときは)そりゃ平和になったってことよ」と切り返して収めた。
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世界一周した女優・大塚まえさん
大塚まえさんが手に持っているのは、自身が出演しているDVD |
イベント終了後、大塚まえさんにお話を伺う機会があった。声優として出演されているPS用ゲーム『チョコレートキッス』は、とても印象深いお仕事だということで、そのときのユニット「LaLaLu」のメンバーとも仲が良いらしい。最近は、世界一周とグラビアを収めたDVD「スパイガール訓練生-大塚まえ世界一周の旅、ボスからの指令」にも出演されている。
筆者も鑑賞したのでレビューしよう。同作品は、スパイガールに扮する大塚さんが、ボスからの指令で世界中を飛び回るという内容。香港ではカンフーを習い、エジプトではピラミッドに行き、そのほかフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、アメリカなど、題名通りに世界一周の旅へとお出かけ。行った先の土地に合わせて、チャイナドレスを着たり、フラメンコのダンスを披露するなどサービス満点。アイドルDVDとして、非常に贅沢な作りという感想だ。
現地の人たちとふれあうなど、微笑ましい紀行物としての側面が作品にある。オペラ鑑賞後には可愛らしくはしゃぐ大塚さんには、イベントとはまた違う顔を目の当たりにした印象だ。エンドクレジットが流れたときは感慨深い。その一方で、水着や入浴シーンやランジェリー姿、さらには裸エプロンやバニーガールまで、露出度の高い数々のセクシー映像が収録。素顔も素肌も拝むことができ、ファンには見逃せない一本に仕上がっている。
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