Re:「ネタバレ」の定義論

石油 最後の1バレル

概要

「ネタバレ」の定義論 - ウィンドバード::Recreation

いちばん分かりやすい目安は「そのネタに関して伏線が張られているかどうか」じゃないかなと思う。そのネタがバラされると伏線の意味がなくなる、つまり作品の一部を損なう行為になってしまうから。

 逆に、ネタバレに含まれないと思うのは、あらすじや口絵、登場人物の紹介、公式HPの紹介などから類推できるネタ。作品外に置かれた「事前情報」は、読者が知っていて当然であるものだとみなしていいと思う。

 で、そのどちらにも含まれない「グレーゾーンのネタバレ」が、やはり難しい。いまのところ個人の良識に任せざるを得ないのではないかと思うんだけど、どなたか何か上手い分類方法を思いついたら教えてください。

たとえ伏線が張られていなくても、結末を明かしたら面白さが損なわれる予感がする。結末以外でも、重要キャラが死ぬ、誰と誰がくっつく、というような核心部分を明かすと、やはりいくらかは損なわれる気がする。でもそこに踏み込まないと魅力的な紹介・書評にはならない。

ネタバレとアダルト

ここには、アダルトの表現問題と同じ構造がある。(特にミステリのような結末が重要なジャンルで)結末を明かしてしまうことは、性器を見せてしまうことに近い。だから伏せ字やぼかしをするわけだ。では乳首やパンチラはどこに相当するのか。それは、先に言ったキャラの死や恋愛などだろう。

線引きを厳密にするよりも、たとえば分かる場所に「ラノ倫マーク」を貼ったエントリは(最重要な結末部分をぼかしさえすれば)ネタバレ解禁だとか、ゾーニングでグレーゾーンを吸収する方がいいかもしれない。id:kazenotori*1さんが、初見でも意味が一目で分かるような、ネタバレアイコンを作ればいいなと思う。

ただ、古典文学の学術的な研究などではネタバレは問題にならないが、それは医学解剖図や美術作品と同じ位置付けで、エンターテインメントの分野とは少し違う意識だと思う。

*1:引用先のはてダに合わせた