ニコニコ動画のアニメ本編動画は2%しかない?

ちょっと500位までにアニメ本編がどれだけあるのか数えてみましょうか。
(…)全部で10個。(…)10/500ということは、2%ですね。

これはひどい。データの提示が恣意的である。さきほど(10/9-22:00)、「すべて・再生数・本日・1〜100位」の設定で、ニコニコ動画のランキングを独自集計してみた。

  1. 1位 ひぐらし解 14話
  2. 3 バンブーブレード 2話
  3. 13 スケッチブック 2話
  4. 15 ひぐらし解 14話
  5. 20 バンブーブレード 2話
  6. 22 スクールデイズ 12話(赤色Ver)
  7. 25 ひぐらし解 14話
  8. 42 バンブーブレード 1話
  9. 52 スクールデイズ 1〜11話(まとめ)
  10. 55 ひぐらし解 14話(15話予告)
  11. 59 ひぐらし解 14話
  12. 65 プリズムアーク 1話
  13. 67 ひぐらし解 14話
  14. 77 ダカーポ2 2話(1/2)
  15. 78 ひぐらし解 14話(15話予告)
  16. 84 バンブーブレード 2話(1/2)
  17. 88 ダカーポ2 2話(2/2)
  18. 90 バンブーブレード 2話
  19. 95 ダカーポ2 2話
  20. 96 ひぐらし解 14話
  21. 97 レンタルマギカ 1話

21/100*12%どころか10倍の2割だ*2

なぜこうなるのか。それはアニメ動画はすぐ消されるので、半年間という長期のデータだと反映されないからだ。しかし、一日単位*3だと、消される前の動画が反映されて、全然違ってしまう。統計データの正確な抽出には、偏りがないことが大前提である。

例えば、元記事には「らき☆すた」がランキングに入っているが、まあ「らき☆すた」は人気だから、消された分を考慮すればランキングに入りそうだ。そこでもし全24話の残り20話が加われば、それだけで10/500(2%)から30/500(6%)に増える。

ただし、ここで注意しておくと、別に元記事より私の集計が正しいのだ、と言っているわけではない。「ひぐらし解14話」の重複が非常に目立つのは、たぶん放送自粛の煽りを喰らっているからだろう。ただ、それは別にニコ動で放送する権利を得たわけではないし、「解」を除いても2%には収まらない。

そういうわけで、集計データの信憑性はかなり怪しい。少なくとも、少し集計方法を変えるだけでずいぶん幅があるようなデータなのに、「2%、2%」と強調するのは恣意的で誤解を招く表現だということは言える。

要するに、何でも数字にすれば客観的というわけではなく、主観的な数字なのだ。おそらく、JASRACが嫌いでニコ動が好きな者には面白くない結果だろうが、少なくとも、例えばPS3のグラフや沖縄集会の11万人の発表を批判するなら、ここでも同じように批判すべきである。

別に権利者か動画サイトの関係者というわけではないから、少なくともここでどちらかを否定したり擁護したりするわけではないが、いずれにしろ不正確さは批判されるべきである。

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*1:元記事には「アニメ本編動画」とあるので予告を除いても19/100。MADとはいえない一部の差し替えやダイジェストを除いても17/100。とても2%には収まらない。また一週間で集計しても約一割くらいあり、2%にはならなかった

*2:しかも、MADはたいてい数分なので、再生時間の長さを割合に反映させた場合、更に増えて過半数を超えるかもしれない

*3:100位にしたのも、なるべく上位を反映させるようにしたため。もし100000位中何本入っているか、というような取り方にしても、本編動画にはMADほどバラエティがないから、割合が低くなると考えられる