京都SFフェスティバル(合宿)「リアル・フィクションからその先へ」まとめ

来週10月6日の深夜25時(7日の午前1時)より開始する京都SFフェスティバルの合宿企画ですが、昨年のSF大会でのギートステイト座談会企画に続き、ふたたびネット配信を検討しています。

http://ustream.tv/channel/kyo-fes2007

京フェスの企画をネット配信したものをまとめました。放送が6時間以上に渡るので、要点だけ抜き出して整理します。長時間の放送から私の記憶で書いているから、内容が不正確かもしれないことと、東の発言を中心にしている*1、非常に偏ったものであることを断っておきます。

まとめ

  • 言及
    • 冒頭の雑談のネタで、このブログに少し触れた(下の関連記事参照)
  • 「ネットの向こう側」
    • 放送中、東がネットの反応を気にしていた
  • エヴァ(ヱヴァ)
    • たけくまメモ
      • 東浩紀はヱヴァを見ないつもりだ」とブログに書かれてしまったが、実際のところは、竹熊と話をして面白そうになって行く気になったのに、最初の発言だけを取り上げられたという話。エヴァ自体は擁護する方針らしい
    • ゲンドウ
      • 東が久しぶりにエヴァを見て気になったのは、年も近づいて来たゲンドウ。シンジには長年育ててきた何かがあるはずなので、いきなりただ「乗れ」という「ゲンドウに入れない」(感情移入できない)
    • ループ
      • もはやデフォルトで用意されているような、ありふれた設定になってしまったので、特に新しくない
  • メタリアル・フィクション
  • 自律論争
    • キャラクターの自律(キャラ立ち)はどういうことか議論に
    • (二次創作のようなものを含めた)可能世界に関係があると主張。デリダの「署名の論理」や責任論など、多岐に渡る議論になった
  • 小松左京
  • エロシーン
    • 最近の小説にはエロシーンが少ないと主張*3
  • パスポートの指紋押捺や顔認証の導入について
    • 一昔前だったら、「国民総背番号制」などと合わせて一騒動になっていたはずなのに、もはや関心を持たれなくなった。911を境にして、(セキュリティの)意識が変わっているのではないか
  • 「あの夏、最も切ない演算」
    • これからは青春物が受けるという話から、なぜかこのネタで大きく盛り上がった。「等身大のチューリングマシン」など、同種のコピーが次々話題に
  • ゼロ年代の想像力
    • 東によると、文化批評は時系列か共同体か、視点を固定する必要があるが、宇野はオタクの時系列(セカイ系決断主義)と、共同体の比較(アニメ・TVドラマ)の、両者を混同している。だがオタクよりTVがメジャーなのは当たり前
  • ブログ
    • 日本のブログは、京アニだとか身近な存在に目が行っていて、国際的な潮流に関心がないのではないか*4
  • ダイエットネタ
    • 「ブートキャンプには可能性が内在していない」「叙述トリック」「論理パズルに近かった」
      • ブートキャンプで痩せる人は元々痩せる能力がある人だけだ、という話*5
    • 「一万円も払っているんだから」
      • 東は毎月一万円の会費を払ってスポーツジムに通っていたが、面倒くさくなって途中から行っていなかった。ジムから電話が掛かってきたが、なぜお金を払っているのに、その上運動しなければいけないのか、という(本末転倒した)気分になった
  • 締め
    • 予定を大幅に超えた6時間以上に渡る座談会が終了*6

*1:ただ、じっさい発言のイニシアチブを取っていたし、声が高くて聞き取りやすいというのもある

*2:ただ、もともと小松左京筒井康隆星新一の御三家は、日本のSFで大きな影響を残しているので、特殊なことではないかもしれない

*3:ただ、実際に少ないというより、エロメディアの普及で印象が埋もれてしまうなど、様々な解釈が考えられる

*4:ただ、Web開発系のブログでは海外の技術に関心が高いのと、ブログにおいて日本語の流通は非常に多く、内需が豊富なことは指摘できる

*5:もちろん、減量としては言い訳になってしまうが、深夜のテンションと合わせて話芸で楽しませた

*6:2ちゃんのスレは約1500レス(1.5スレ)消費した