「悩むこと」と「考えること」の違いは何か

活字中毒R。 - 「悩むこと」と「考えること」の違い

「考えること」と「悩むこと」は違うのです。

反省と後悔が違うみたいな話。確かに悩みには生産性がないけれど、考えているつもりがいつの間にか悩んでいる、という風にはっきりした境界がないから問題なんじゃないだろうか。だから、単に違いを指摘するだけでは不十分で、「悩むこと」と「考えること」の違いが明確になる基準を提示する必要がある。それは何だろう。

一言で言うと、「行動につながるか」どうかが分かれ目になる。例えば、「Aなら良かったのに」という思考は行動に移せない。「どうしたらAになるか」といった「いかに How」の視点で考える必要がある。ここで、まず「この壷を買うと人生に成功する」のような短絡的解を避ける必要がある。しかしまた、いつまで考えても答えが出ない場合もある。では思考を打ち切るタイミングはいつか。

これも一言で言うと、「循環するまで」考えればよい。二周目以降は確認的な作業になる。「AがないからBができない→BがないからCが…」という連鎖が、「ZがないからAができない」という風に一巡することがある。例えば、「ダイエットしたい→運動する必要がある→太っているから運動できない」「恋人が欲しい→異性を知る必要がある→非モテだから異性を知らない」「就職したい→職歴が必要→ニートだから職歴がない」という風に、枚挙に暇がない。

もちろん、「カロリーを減らすには」「異性と話せる場所は」と循環の輪を広げることができるが、たいていはそれまでに失敗を経験していることが多い。そもそもいまだ成功していないから考えているはずだ。そういう時にそれ以上思考しても、たいていその状況を打開できない。不完全であっても、いったん行動して環境を変えなければならない。そうして、少しずつ思考したときの最初の前提が変わっていく中で、その差分から現状を打破する策を探せばよい。