「LOST CHILD」エロゲレビュー
- 出版社/メーカー: たまSOFT
- 発売日: 2006/03/24
- メディア: DVD-ROM
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エロゲも少し昔のものを中心にレビューしていく予定。もし新しいものを紹介しようとすると、今のエロゲはボリュームが大きいのでブログの更新と両立しない。あまり古いと動作しなくなるので2000〜現在位のものを紹介するが、多少前の方が手頃に手に入るし、パッチを当てられるし、地雷が嫌な場合もネットのレビューを検索できる。レビューの前提として、定価より少し安く買えることを想定している。もっと端的に言うと、ワゴンから救済すべきもの。
閑話休題、上記の作品はたまソフト渾身の一作。セカイ系的な雰囲気は好みで、レビューではわりとそういうものを取り上げている。しかし、先に結論を言ってしまうと、平均的なエロゲより出来は良いが、前評判で期待されていたほどは完成度が高くならなかった、という感じ。やりたいことを一杯詰め込んだのは分かるが、脳内補完でカヴァーする部分が残っている。基本はADVだがタイミングACT系の戦闘もある。その演出は凝っているものの、慣れてくると作業感が免れない。戦闘にしても物語の展開にしても、一見複雑そうに見えて実は一本道というのは、肩透かし気味。買ったらまずパッチを当てた方が良い。そうしないと色々不具合があるし回想も見られない。
もちろん良い面もあって、OPテーマ「魂の慟哭」は素晴らしい。サウンド面でコンシューマを凌駕している。音楽に片霧烈火や埼玉最終兵器など、知る人は知る豪華な顔ぶれ。公式サイトに行くと音楽が聴ける(ボリュームに注意)。グラフィックや文章もややダークな世界観に合っている。ただ制作側は煽りなんかで「ヒーロー」を強調するんだけど、印象としては戦闘時だけ「熱さ」を追求してる感じ。あと必殺技とか。暗めの展開なのでどちらかというと「現代学園異能」の系譜として見たい。それから、ハーレム形式ではなく、男女のペアがバラエティに富んでいるのが、エロゲとして見たときの特色。