「バロック 歪んだ妄想」ゲームレビュー
- 出版社/メーカー: スティング
- 発売日: 2001/03/08
- メディア: Video Game
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ローグ系ダンジョン生成システムにセカイ系のシナリオが乗っかったRPG。やはり次世代機のムービーを見せ付けられる今、3D壁とビルボードで表現されたグラフィックがショボく映ると思うが、そんなことはどうでもいい。見るべきところは各所に現れた独特のセンスである。言葉や画像や音楽の全てが「バロック」的で「歪んだ妄想」的な感覚でデザインされている。特にOPテーマの「Black in truth」が良い。
画像は一枚絵だし台詞の量が多くないにも関わらず、登場人物たちが非常に印象に残り、しかも終盤で切ない展開になる。「天使」「異形」「偽翼」「浄化」「刑具」「焼印」など独特の単語が溢れているが、病的な妄想が人格の核を形成していて、傷つくことで強くなる、という構造に自覚的であるために、単なる雰囲気だけで終わらない。
制作者に「ぷよぷよ」の米光一成。一時期スティングでオンラインゲームの話があったと思うけど、あれはどうなったのか。それはともかく、次回作がPS2で出るらしい(関連リンク)。