自主制作アニメ「するめいかさん(1話)」(ルーツ)
解説
動画の制作者・ルーツ氏は、幻冬舎のマンガ雑誌『月刊コミックバーズ』で、「するめいか」というマンガを連載している。その単行本の販促も兼ねて、上記のように自主制作アニメをニコニコ動画で発表した。続編は、毎週金曜・20時にアップロードされる予定。
本作を、その第1期*1にあたる「するめいか」と比較すると、登場人物が増えて作画水準も向上した。同人誌即売会でDVDを販売するなどして、制作資金も豊富になったのか、前作より豪華だ。
内容は、いわゆる「日常系」「空気系」の萌え四コママンガによくあるように、ひたすら登場人物が会話するものだ。しかし、その受け答えはシュールで、飽きさせない。また、主要な登場人物が女子のみなので、前作のような百合展開も期待したい。
アホ毛が動く、眼帯を掛けている、頭に矢が刺さっている、というキャラクターは、『アキハバラ電脳組』のすずめ、『こいこい7』の「眼帯ちゃん」*2、『すべてに射矢ガール』のあすみ、など過去に例がある。
だが、この作品の新しさと面白さは、動画配信ならではのライブ感にある。ライブ感というのは、ニコ生でユルく回しているような感覚だ。キャラクターが2.5DのCGで描かれたり、実写の背景が流れるのも、そのライブ感を増している。
このタイプの作品においては、物語自体はわりとどうでもよい。それよりも、初音ミクやアイマスやラブプラスがそうであるように、キャラクターがバーチャルに存在している、という存在感が重要なのだ。
つまり、冒頭のオープニングテーマで歌われるように、「ここにいるよ」という感覚が大切なのである。
関連作品
- 作者: ルーツ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2010/08/24
- メディア: コミック
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