『ラブプラス』より未来のギャルゲを構想する2・空間同調型ゲーム
概要
- 出版社/メーカー: コナミデジタルエンタテインメント
- 発売日: 2009/09/03
- メディア: Video Game
- 購入: 69人 クリック: 2,313回
- この商品を含むブログ (440件) を見る
(注:以下は個人的な構想で、実際のゲームの説明ではありません)
『ラブプラス』より未来のギャルゲを構想する - 萌え理論Blog
未来のギャルゲを構想したい。前回は、ギャルゲ最前線に位置する『ラブプラス』の時間同期性を応用することを考えた。今回は、時間同期性の概念を拡張した、空間同調性について考察していく。
ここでいう空間同調性とは、現実空間と同調して、プレイヤーが移動すれば、ゲーム内の場所も移動する、という性質のことだ。具体的にはどういったことだろうか。次で詳しく展開しよう。
構想・空間同調型ゲームの可能性
キャラクターとアキバに行く
時間の同期は時計を使えばできる。空間の同期もできないか。GPSやカメラなどを使って、プレイヤーの位置を補足し、現実とゲーム内の空間をリンクできないだろうか。
たとえば、秋葉原に行くと、ゲーム機の画面にも秋葉原が映る、といった感じだ。プレイヤーとキャラクターとの間で、「この前はあそこに行ったから、次はここへ行きたい」といったデート的コミュニケーションができれば面白い。
これは『ラブプラス』の彼女を持ち歩くというコンセプトをより徹底させたものだ。すなわち、時間だけでなく空間も同期して、バーチャル性をより高めるということにほかならない。
実現可能性について触れておくと、後述するように、ナビゲーションソフトにキャラクターボイスが搭載されているものがすでにある。
また、「Googleストリートビュー」では、Web上に現実の空間を仮想的に再現した。ユーザは、現地まで行かなくても、仮想空間を移動する体験ができる。このデータが、携帯用ゲーム機から常時利用できるようになることも想定できる。
テーマパーク空間連動ゲーム
全国でなくても、テーマパーク内だけでの実現でも、十分魅力的だと考えている。たとえば、「東京ディズニーランド」内で、ゲーム機の画面に風景とディズニーキャラクターが映るソフト、というのはどうだろうか。
テーマパークやイベント会場の性格によっては、会場の入場料とソフトウェアのいずれかを無料にする、というビジネスモデルもありうるだろう。既存のゲームにオマケ的要素で入れるというのも可能だ。地方から来られない問題に対しては、DLC(ダウンロードコンテンツ)で追加インストールする、という手がある。
ひとつのテーマパークでなくても、特定の地域の組織が手を組めば、仮想的テーマパークになる。たとえば、秋葉原の各ショップのキャラクター(ゲーマーズの「デジキャラット」やとらのあなの「美虎」など)が、店舗の前に通りかかったときに、出現するという形にすれば、店の宣伝にもなるので作りやすくなる。ちなみに、これはフリーペーパーの手法に近い。
空間との連動技術が普及すれば、同人ソフトにも広がるだろう。そうすると、地元のローカルな場所にキャラクターを出現させられる。そして、タイトルはギャルゲだが、エロゲにも応用できそうだ。*1
キャラクターのユビキタス化
このようなキャラクターのバーチャル化・ユビキタス化の発想は、アニメ『電脳コイル』や、いわゆる「聖地巡礼」、あるいは萌えキャラでの地域振興と共通するものがあるだろう。そもそも「抱き枕」というのを、バーチャル(なキャラクターのレンダリング)化の原始的形態だと捉えている。
だが、技術的進歩を抜きにして、純粋に発想だけを見てみると、キャラクターのバーチャル化・ユビキタス化というのは昔から珍しくはないように思える。宗教における偶像(崇拝)は、遍在する神仏を神像や仏像に具現化する行為ではないか*2。
ここまで、空間同調型ゲームの可能性の構想を述べてきた。これは、全く実現可能性がない空想、絵に描いた餅というわけでもない。次では、実際に実現している技術を見ておく。
補足資料
ナビゲーションソフト
- 出版社/メーカー: エディア
- 発売日: 2009/09/10
- メディア: Video Game
- 購入: 11人 クリック: 51回
- この商品を含むブログ (53件) を見る
- 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント
- 発売日: 2006/12/07
- メディア: Video Game
- 購入: 17人 クリック: 146回
- この商品を含むブログ (47件) を見る
(注:『MAPLUS ポータブルナビ3』のナビゲーションには、対応するGPSレシーバが必要です。)
『MAPLUSポータブルナビ3』では、PSPとGPSレシーバで、全国のナビゲーションを実現した。しかも、「声優ナビ」や「きせかえ機能」が搭載されている。『ハヤテのごとく』のキャラクターがナビゲーションするのだ。
AR(Augmented Reality)
- 出版社/メーカー: 芸者東京エンターテインメント
- 発売日: 2008/10/19
- メディア: Personal Computers
- 購入: 2人 クリック: 46回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
- 作者: 芸者東京エンターテインメント
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/06/06
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
(注:ARやフェイストラッキングを実現するには、Webカメラが必要なので、別途ご用意ください。ただし、『Tech48』にはWebカメラが同梱されています。また、『3Dカスタム少女』では公式サイトで配布されているパッチの適用が必要になります。)
「AR(拡張現実)」技術では、特定の模様が描かれたキューブを検出することで、現実の風景と仮想キャラクターが同一画面内に表示される。
フェイストラッキング
- 出版社/メーカー: TechArts 3D
- 発売日: 2008/06/13
- メディア: DVD-ROM
- 購入: 19人 クリック: 318回
- この商品を含むブログ (27件) を見る
- 出版社/メーカー: TEA TIME
- 発売日: 2009/06/26
- メディア: DVD-ROM
- 購入: 1人 クリック: 22回
- この商品を含むブログ (5件) を見る