「アイドルマスター」は今年最強の座に一番近かった…のに

アイマス最強説

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今年のネット界を振り返って、大流行したものをランキングするなら、やはり「らき☆すた」や「初音ミク」が確実に上位に入るだろう。だが実は、「アイドルマスター」は今年最強の座に一番近かった…のに、と私は思う。「のに」というのは、「惜しい」という意味だ。なぜ惜しいのか。

アニメ「アイドルマスター XENOGLOSSIA」は、非常に惜しい作品である。ただし、作品の質が低かった、という意味では決してない。むしろ、同時期に放送されたアニメに比べて、作画などの水準が高かったことを覚えている。内容自体に関する不満ではない。では何か。

もちろん、不満点は、アイドルものをロボットものに変えてしまった、という点に尽きる。なぜアニメ化に際してジャンルを変えてしまったかといえば、まあ大雑把に言えばサンライズバンダイビジュアルが、ロボットアニメが大の得意だしやりたいということなのだろう。だから、「アイドル」はロボットを指すとか苦しいエクスキューズをしたわけだ。

だが素朴に考えて、ジャンルは変えなかった方が良かった。原作物のアニメの扱いでは、声優キャストの変更などで軋轢が生じているケースが最近よく見られるが、ゼノグラシアはその中でも極端なケースだ。例えば、ケーキ屋をステーキハウスに変えてしまうと、ユーザのニーズと違ってしまうだろう。何が何でもロボットアニメにしてしまうのは頭が固いと思った。

もちろん、そのような不満は、ゼノグラの放送中(前)からさんざん言われていたし、私もそう思っていたわけだが、なぜ今になって蒸し返すのか。それは、一つには、最近の記事でアイマスに言及したからというのもあるが、もう一つは、同時期の「らき☆すた」や後から出た「初音ミク」との関係が整理できたからだ。どういうことか。

アイマス仮想戦記

ここからは、もし〜だったら、という仮定の話になる。もし、アイマスゼノグラシアが、ロボットアニメではなく、アイドルアニメだったら。しかも、大ブレイクした「らき☆すた」のオープニングのような「踊りOP」があったら。さらに、アイマスはアイドルものなので、そのような踊りは本編中にも散りばめられる。

それだけではない。初音ミクアイマスは一見無関係に見えるが、初音ミクの後続である「鏡音リン」を演じている声優は、アイマスにも出演している下田麻美だ。そして、アイマスの「とかちつくちて」というフレーズが動画サイトで流行した。それなら、ナムコが協力して、「VOCALOID2」のアイマス版を用意してもよさそうだ。

元々アイマスMAD(「○○編」とか)は、ニコニコ動画を席巻しているが、らき☆すた的な踊りと初音ミク的なボイスが加わったら、なんという無敵艦隊。二次元も三次元も、映像も音声も、「まっすまっすにしてやんよ」。そして、「アイマスは大変な人気をさらっていきました」になったかもしれない。らき☆すただけでなくハルヒを超えるような一大ブームになったかもしれない。

…でも、現実はそこまでにはならなかった。だから、非常に惜しいのである。それに、これは後出しで好き勝手なことを言っている、いかにも今さらな指摘ではないか。…いや、今からでも十分間に合うのではないか? 今度は原作通りアイドルものの第二期アイマスアニメと、「VOCALOID2アイドルマスターシリーズ」をリリースすれば、最強化するのではないか? …しかしまあ、このような場所でそれを言っても、どうにもならないのだが。

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