全体主義サービスはてな

全体主義サービスはてな

川o’ヮ’)<jknd life - はてなスター

株式会社はてなの新サービス「はてなスター」がリリースされて一週間と少し経つ。はてな村住民は「らき☆すた」のように「はて☆スタ」と呼称しているが、共産主義国家の旗に描かれた星のようにも見える。有無を言わさず表示される*1とか、一度付けると消せないとか、褒めることしかできないはずだとか、はてスタの奇妙な仕様は、一見すると混乱に見えるが、コミュニケーションにおける計画経済の導入と捉えると実に分かりやすい。スクリプトで星がたくさん付きすぎてブラウザが固まるという現象に、行列が長くて肉が買えないというような本末転倒さが表れている。

無政府主義サービス2ちゃんねる

もう一方の極は2ちゃんねるだ。善導主義的な導師(グル)id:jkondoと違って、ひろゆきの思考はアナーキーである。「嘘を嘘と見抜けない人は(掲示板を使うのは)難しい」というTVでの彼の発言があるが、2ちゃんの住民にも、荒らしをスルーできず反応する方が悪いというような、使用者のリテラシーに還元する発想がある。いわゆる「自己責任」的な態度かもしれない。もちろん、掲示板とブログ、同じ匿名でも名無しで書けるサービスと、必ずアカウントのIDがついて回るサービスでは、根本的に性格が異なるだろう。しかし、はてな人力検索掲示板だし、そもそもサービスを始めるところで、既に指向する物の違いがある。

環境管理型権力

しかしここで、どちらのサービスが良いという短絡的な結論は出さない。それよりむしろ、一見対照的な両者に、いやそれ以外のネット上のサービスに、普遍的に共通していることを問題にする。ネット上のバーチャルなコミュニティはリアルワールドと違い、コミュニケーションのレベルでは何でもありだ。特に2chVIP板では、面白ければ何でもあり(「面白いは正義」)という価値観(VIPクオリティ)が見られる。しかし、アーキテクチャーのレベルで制約がある。例えば、2chには連投規制やホスト規制など様々な規制がある。はてなも以前、個人情報登録が問題視されたし、最近も「はてなスター」が消せないだとか、色々話題に事欠かない。他にも、プロバイダがp2p共有ソフト(のトラフィック)を規制するなど、色々ある。本当に問題なのは、一般人に不可視の技術的なレベルの規制・権力なのである。

*1:現在は表示非表示が選択できるようになった