看板のテーマが一番読まれないブログのドーナツ化現象

ライトノベルマガジン『ファウスト』の第一号で、マンガ家が、君が書きたいものはもう周囲の期待と食い違ってるんだ、と言われてしまうマンガがありました。このブログの初期では想定していませんでしたが、いまそういう書くものと読まれるもののズレが顕著に表れています。具体的に記事とその被はてブ数(この記事を書いた現在の値)を見てみましょう。

  • 萌え理論の考察

テキストの重みで潰れない、連載型エロゲという可能性(2users)
マンガ・アニメの読者論(3users)

  • ニュース・ブロガー/ブログ論

ブログアクセスアップ十訓(22users)
平凡な記事に垣間見えるkanoseの強大さ(12users)
衝撃の新作『名探偵エヴァンゲリオン』(20users)


…これはもう「萌え理論」のテーマで書くより、適当にニュースをつまみつつ、ブロガーブログ論をするブログにした方が受けそうですね。「十訓」では原則一つのテーマで書けと言いましたが、こう目に見えて落差が出てくるとどうしても鞍替えしたくなります。考察は凄く時間が掛かっているので*1、費用対効果でいくと何十倍、下手すると百倍くらい差が開いています。


でも、考察の方はzonia氏やREV氏のようなアルファブックマーカーがブクマしてくれているのが救いです。個人のブログなんだからあんまり受けは気にせず、目利きの分かってくれる人が読んでくれればそれでいいという考えもあるでしょう。あと、「萌え理論」というテーマに沿っていながら受けたものがあります。

萌え理論Blog - 涼宮ハルヒの反論II(54users)


しかしこれはどう見てもハルヒがヒットしたから読まれている面があるでしょう。ハルヒの考察ばかり書くのもいいんですけど、どうしてもニュースと違ってそう量産できないところです。


問題を整理すると、看板に掲げたテーマが一番読まれないドーナツ型の空洞化したブログになっているのです。もっとも、そもそもはてブは普段読まないブログを後で読むためにブクマする面があるので、はてブ自体がドーナツ的な装置で、大多数のサイレントマジョリティの読者はつまらないと思っている可能性はあります。


このブログの出発点は、萌えという現象――大きく見ればそもそもアニメ絵のキャラに感情移入するような――を連続して考えていこうというところにありましたが、拡大成長の途中でだんだん読者層が解離してきて、方向性を考える時期に差しかかっています。

*1:「kanoseの強大さ」とか本当にスラスラ思いついたまま書いてます